春先の気分は軽やかに。食もファッションも雑貨も同じ

 20℃超えで「日中は半袖で」とお天気お姉さんに言われた翌日は、10℃を下回り北風が吹いて真冬並みの寒さに。まさに今春は「三寒四温」でした。
 この時期思うのは、いつ衣替えをしようかということ。せっかちな質なので、ちょっとでも温かくなると衣替えに手を付け、何でも一回で済ませたい質なので、コートから徐々にとはいかず。結局、毎年春先に風邪をひきます。今年は、せっかちな私を思い留まらせるのに十分な「三寒四温」ぶりでした。
 もうひとつ冬から春へと中身替えをするのが、冷蔵庫と食品庫です。この冬は「食のトレンド情報Web」の立ち上げで忙しく、また寒かったこともあり、昼食は持参していました。定番は、「白菜とれんこん入り鶏つくねのしょうが煮」。白菜半分がペロッと食べられ、しょうがのお陰で身体がポカポカになります。つくねを作り置きして、鶏肉や豚肉を買い置きしておけば、白菜と合わせるだけで温かい煮物が即できます。まさしく白菜は、冬を代表する野菜です。
 で、春キャベツが店頭に並び始めると、白菜はお役御免とばかりにフェイドアウト。キャベツ料理に取って代わります。白菜同様、煮物にするにしても、だしからコンソメに、しょうゆから塩に、和風から洋風に料理が移り、見た目も華やかになります。不思議なもので、豚汁に筑前煮にと大活躍してくれた根菜類も重くて。もういいかなと感じるのです。
 明るめの色の服を着たくなるように、春先は軽やかな気分でいたいもの。そんな心の移り変わり、私だけではないはずです。生活者の気分が求めるものは、食もファッションも雑貨も同じ。菜の花、グリンピースもいいけれど、もっともっと生活者、とくに女性の気持ちに敏感な店内装飾と販売促進をしてはいかがでしょう。スーパーの社長殿。