食のトレンド情報(Excel版1067号・Web版5/18)で取り上げたキーワードのひとつ「セイボリー(食事系)ヨーグルト」。ヨーグルト好きのためのコミュニティ連動型Webメディア“みんなのヨーグルトアカデミー”が発表した“みんなでつくるヨーグルト白書2026”の中で注目トレンドとして挙げられたのが、「セイボリーヨーグルト」です。韓国で人気のグリークヨーグルトをローストビーフやサラダに添えたセイボリー系メニューが人気を集めているとか。「セイボリー」という言葉が懐かしく、思わず目を留めました。「セイボリー」とは、甘くない塩気のある食べ物のこと。スイーツが甘味から転じて塩味になったり、スイーツの中に敢えて食事系の食品が加わったりすると「セイボリー」という名称で区別したりします。
[ご褒美ウェルビーイング]消費で、スイーツ要素が強いデザートヨーグルトが売れている一方、節約志向で定番のプレーンヨーグルトも売れていて、ヨーグルト市場は二極化が進んでいます。プレーンヨーグルトは、フルーツと合わせたり、ジャムやはちみつを加えたり甘味を足していただくことが多く、塩を加える食べ方は日本では珍しいでしょう。もちろん、ヨーグルトはスイーツだけでなく、料理に使われることもあります。カレーに入れたり、水気を切ってサワークリームやカッテージチーズの代用品にしたり、生クリームやマヨネーズの代わりに使ってカロリーを抑えたり、肉を漬けて軟らかくしたり。でも「セイボリー」というスイーツの派生型としての位置付けは、ヨーグルトに新しいイメージを与えると思います。それは2007年にトレンドキーワードに挙がった[塩スイーツ]でも[甘じょっぱ系]でもない、ヨーグルトが本来持っていた余白です。味香り戦略研究所(東京・中央)によると、少量の塩を加えると初めに感じる酸味が緩和されるため、まろやかな印象になるとか。夏の猛暑対策飲料として “塩ヨーグルトドリンク”が広がる可能性もあります。ヨーグルトの余白価値が新たな市場を作るのか否か。これからが楽しみです。