「オンライン飲み会」で生まれる?  新たな親近感

 4/16、政府は新型コロナウイルスの感染防止に向けた「緊急事態宣言」を全国に拡大しました。日本全国で家ナカ消費が加速します。
 既に外出自粛を続けている人は、そろそろストレスが溜まり始めている頃。私の周りでは、酒量が増えたという声もちらほら聞こえます。我慢は続かないもの。しかも疫病は、いつ終息するのか誰も分かりません。いつまで続くのか分からぬ不自由な生活と同時進行している経済不安が、生活者の心を穏やかならざるものにしていることは否定できません。
 疫病の恐ろしさは、人間らしいコミュニケーションを奪うことにあります。欧米人が握手やハグ、キスで親しみを表現するように、日本人も直接会って目を見て会話をすることを重んじてきました。それができなくなってしまうところに、疫病の恐ろしさを感じます。
 そんな中、最近流行っているのが「オンライン飲み会」です。テレビ通話ができるアプリを使って複数人でお互いの顔を見ながら酒を飲む会です。オンライン飲み会を手軽に開催できる「たくのむ」といったサイトも登場していて、その輪は広がっています。お互い好きな酒とつまみを用意してスタート。店で飲むより割安なため、ちょっと高めの酒やいつもは飲まないような珍しい酒を用意したり、手作りのつまみを披露したり。それぞれにちょっとよそ行きな感覚になるのも面白いところ。家ナカ消費は、「外食より安いから」「我慢しているのだからご褒美」といった言い訳がしやすいためか、いつもよりリッチになる傾向があります。
 背景には家の様子が見えたり、在宅だからラフな服装だったり、ノーメイクだったり。そんなことが、直接会える平常時とは異なる親近感を生むのかもしれませんね。