菓子作りで科学を学ぶ。自由研究に悩む親の救世主?

 子どもの夏休みは早くも中盤戦。小学生を持つ親の頭を悩ませるのが、自由研究です。私も毎年、自主性のない息子を見かねて参入。何をテーマにしようかと悩んだり、できるだけ息子主体に進めようとしたり、怒ったり、なだめたり、自分がやったらどんなに早いかとイライラしたり。自由研究の思い出においては、当の本人より、私の方が感慨深いのではないかと思います。
 息子が1年のときは、ベランダでトマトやなす、ピーマン、タイムやバジルなどのハーブを育てて観察日記を作成。収穫した野菜で「ラタトゥイユ」を作って食べるというストーリーで展開しました。前年に上映された「レミーのおいしいレストラン」というアニメーション映画を息子が気に入り、その中で、「ラタトゥイユ」がストーリーのキーになっていたのです。
 4年生の時は、サーフィンに夢中になっていたので、海水から塩を作る工程を写真で追いました。海から海水を持ち帰り、煮詰めて濾してを繰り返します。私も初めての体験で、でき上がった塩がとてもおいしかったことを覚えています。食関連はそのくらい。後は、富士登山と高山植物、旅行と地理、歴史をからませて仕上げるなど。いずれも、親が関わっているのが見え見えの自由研究でした。
 6月、学研プラスから刊行された、アイスクリームやパンケーキ、シャーベットなどの菓子作りを通じて科学を学べる書籍が、夏休みの自由研究に悩む小学生や親たちの間で話題を呼んでいるそうです。加えて、学研プラス運営のウェブサイトには、自由研究のテーマや進め方、まとめ方などが掲載されているとか。子どもより真剣に検索している親の姿が見えるようです。