美腸活。かつてデトックス、今はクレンズ

近年、腸をきれいにする美腸、腸を整える腸活に、老若男女問わず、注目が集まっています。腸内環境の研究が進み、自律神経が腸の動きを制御するだけでなく、腸の状態が脳に影響を及ぼすという双方向の関係が明らかになってきて、それも腸に関心を持つきっかけになっているようです。
 2006年、「デトックス」という言葉が、食市場のトレンドキーワードに挙がりました。日本語では「体内浄化」と訳します。体内に溜まっている重金属やミネラルなどの毒素、広くは小腸や大腸に溜まったカスまで、とにかく体内に溜まっている悪いものをすべて排出して健康になろうという発想です。当時、男女問わず雑誌の「健康になる」「美しくなる」「痩せる」の切り口は、ほとんどこの「デトックス」に集中していました。
 展開としては、サプリメント、腸内洗浄、マクロビオティック、漢方薬膳、週末断食などさまざまで、今も女性を中心に流行っている、ピラティスやホットヨガ、岩盤浴なども、このデトックスの発想から人気になったものです。
 そして今年は、体内浄化が「クレンズ」というキーワードになって登場しています。体に溜まっている不要なものをいかに効率よく排除するかまではデトックスと同じですが、クレンズして体内環境を整えるだけでなく、体をより強く、美しくする成分を同時に摂取する‟クレンズ&エンパワーメント”が今年の特徴。食物繊維と一緒に、健康や美容によいとされる食品を摂取することが勧められています。