日照不足の次は、猛暑。農畜産物には過酷な夏です

 今年も、ものすごく暑い夏が始まりました。梅雨が長引いて青空が恋しかったのに、既に暑さにうんざりしています。
 でも、よいこともあります。日照不足や長雨の影響で心配されていた野菜の価格が、今月の後半には平年並みになるそうです。農林水産省によると、東京都中央卸売市場での主な野菜の価格は、3日の時点で平年と比べて、レタスが2.7倍、じゃが芋や人参が2倍になっているほか、ピーマンやきゅうり、なすは6割から7割高くなっているとか。葉物野菜は天候の影響を受けやすい印象がありますが、ピーマンやきゅうり、なすといった夏野菜は、安値安定の安心野菜と思っていたので、ちょっとびっくりです。
 今後、猛暑が続くと、レタスやキャベツ、ほうれん草といった葉野菜が値上がりします。それから、かつては暑さで乳牛の搾乳量が減ったり、鶏も夏バテで卵を産まなくなったり、あまりの暑さで豚が倒れたり。人間だけでなく、家畜のための快適な環境作りも必要になります。
 巣ごもりが続き、生活者は健康不安を抱えています。長引く自炊生活の中で、野菜のニーズが高まっています。野菜、特に葉野菜や果菜は、先買いして貯蔵しておくことはできません。猛烈な暑さや強烈な日差しに強い野菜の開発を期待するとともに、野菜加工品を上手に利用するといった生鮮にこだわらない摂取方法を取り入れるなど、意識の変革が必要なときに来ているのかもしれません。