プラスチックごみを減らすため継続的な問題意識を

 リサイクルに向かない汚れたプラスチックごみの輸出入を規制する新たな国際ルールが5/10、スイスのジュネーブで締結されました。今後、ごみの輸出入が厳しく制限されること、これに先立ち、中国は昨年からプラスチックごみの輸入を禁止していること、それによりタイやマレーシアなどの東南アジアの国が代わりの引受先になっていること。さらには、日本はプラスチックごみの輸出量が米国に次いで世界2位であること。今朝(5/13)のニュースで、これらの情報がまとめて流れました。
 さまざまな事情があるのでしょうが、正直、自国のごみを輸出しているなど、本当に恥ずかしい話だと思います。私が居住している自治体は、サーマルリサイクル(廃棄物を単に焼却処理するのではなく、焼却の際に発生する熱エネルギーを回収・利用すること)が実施されているため、ペットボトル以外のプラスチックは可燃ごみとして廃棄します。ですから、プラスチックごみがそんなに輸出されているとは思いもしませんでした。
 海には既に1億5000万トンものプラスチックごみがあり、2050年にはその量が海にいる魚と同じ程度にまで増えると予測されています。折しも8日、セブン&アイ・ホールディングスは、30年までを目標にプラスチック製レジ袋を全廃する方針を発表しました。もちろん、プラスチックごみはレジ袋だけではありません。日用雑貨のパッケージから弁当の包材まで多岐に渡ります。でも、カメの鼻の穴にプラスティックストローが刺さった映像が世界のストロー市場を変えたように、プラスチックごみの問題に対して常に意識を持ち続け、当事者であることを忘れずにいることが、環境破壊の進行を少しでも遅らせるために必要なことだと思うのです。