スペインで楽しむシェリーとカバ

 先週に続き、スペイン旅行の話を。
 スペインのお酒と言えば、シェリー。ポルトガルのポート・ワイン、マデラ・ワインと並ぶ、世界三大酒精強化ワインです。酒精強化ワインとは、醸造過程でブランデーなどのアルコールを添加することでアルコール度数を高めたワインで、こうすることで、気温が高い地域でも保存がしやすくなり、かつ長期の輸送にも耐えられ、同時に風味に個性を持たせることができます。日本では、ティオ・ペペ (ぺぺおじさん) が最も有名なブランドです。生産地のヘレス・デ・ラ・フロンターレで、ティオ・ペペの製造場所を訪ねました。大きな樽がいくつも並ぶ中、ジャン・コクトーやアイルトン・セナのサイン入りの樽に混ざって、昭和天皇「裕仁」のサインの樽もありました。私は20歳代、ティオ・ペペのフィノを好きになり、そこから、アモンティリャード、オロロソと、いろいろな種類のシェリー酒を堪能しました。今も、よく冷やしたシェリー酒をいただくのが、夏の楽しみになっています。
 お酒繋がりでもうひとつ。スペインでも、ホテルの朝食はビュッフェです。ハモン・セラーノやハモン・イベリコ、ドライサラミのチョリソなどたくさんの肉加工品、多種のチーズが並びます。そして用意されているのが、ワインクーラーで冷やされたスペインのスパークリングワイン、カバ。もちろん、いくら飲んでもいいです。これには感激。イベリコ・セラーノとフレッシュなチーズをつまみに、朝からカバ。シエスタを待たず、朝寝が始まってしまいます。