東京都受動喫煙防止条例が成立で心配なこと

 東京都が独自に定める受動喫煙防止条例案が先月27日、賛成多数で可決、成立しました。これにより、従業員を雇っている飲食店は原則禁煙。喫煙ルームを設置すれば喫煙可能ですが、中で飲食はできません。これに対し国の法案は、客席面積が100㎡以下で個人などが営む既存の飲食店を喫煙可能としていて、明らかに都の方が厳しい内容になっています。
 都の受動喫煙防止条例は、子どもと従業員を受動喫煙の害から守ることが主目的です。ですから、従業員が喫煙ルームに入らなくても済むよう、中での飲食は禁止になっているのです。都によると、都内の飲食店の84%が規制対象になるそうです。この条例は、2020年東京オリンピック・パラリンピック直前の平成32年4月に全面施行されます。
 飲食店が基本禁煙になるのなら、私は、喫煙スペース以外の路上喫煙も、全面的に禁止すべきと考えます。飲食店を一歩出ればたばこが吸えるとなれば、路上喫煙は増えるのではないでしょうか。大きな駐車場を持つファミリーレストランなどは、駐車場の隅に喫煙スペースを設置することは可能でしょうが、都心部の飲食店では、そうはいきません。
 夜な夜な、インバウンドを含めた大勢の大人たちで賑わう恵比寿横丁。20の小さな飲食店が軒を連ね、狭い路地にまでテーブルが並びます。喫煙できる店もあるのですが、やはり隣の人が気になるのか、横丁を出て喫煙する人が多く、出入り口に面する道路は吸い殻だらけです。横丁は復活しましたが、街は以前より汚れています。