火を囲んで和めるレストランが人気です

 今、キャンプのように薪火や炭火で焼き上げる料理を提供する外食店がブームです。7月には、東京・自由が丘に「Campfired Grill & Café THE BANFF」が、永田町に「Anchor Point」がオープンしました。
 私が注目していたのは、5月に代官山にオープンした「ファロ」。アクアパッツァ出身の樫村仁尊シェフが腕を振います。やっと先週末、行ってきました。店の造りはいたってシンプル。カウンターがぐるりと囲むオープンキッチンの中央に炉があり、ねじり鉢巻きにエプロン姿の樫村シェフが肉や魚介、きのこなどを炭火で焼き上げていきます。おすすめは、もちろん炭火焼き。ロースやタンを塊のまま焼き、切り分けて提供します。塊で焼いたポルケッタも外せません。備長炭の輻射熱を利用したローストは、とってもジューシーで、やさしく火を通した肉のうま味を存分に味わえます。
 樫村シェフは、直火でローストするというシンプルな料理がしたくてこの店をオープンさせたと言います。開店直後、前出のような類似の大型店が次々にオープン。正直焦ったそうですが、逆にトレンドに乗ったカタチになってしまったとか。
 先行き不安な今は、まさに癒しの時代。火を囲んで集える外食店に、お客様は温かな和みのひとときを求めているのかもしれません。加えて、分子ガストロノミーなど難しい料理が流行りました。素材の味を生かした焼きっぱなしのシンプルな料理へ、揺れ戻しが起こったのだと思います。