米国の料理宅配サービス上陸

 アメリカの配車アプリ大手「ウーバーテクノロジーズ」が、料理宅配の仲介サービス「ウーバーイーツ」を日本で始めました。同社は6月、日本で初めて一般の人が運転手となり、客を有料で同乗させる、いわゆる白タク事業を、京都府京丹後市で始めたばかり。タクシー業界の強い抵抗に遭い、苦しいスタートを強いられています。
 料理宅配エリアは、渋谷区と港区が中心で順次拡大していく予定です。配達員は、こちらも一般の人。審査を受けた個人がドライバーとなり、好きな時間に自転車か125cc以下の原付きバイクで配達をします。すでに、「大戸屋」や「焼肉トラジ」など150以上の飲食店が加盟。1000人以上がドライバーとして登録しているといいます。料理の金額は、来店時とほぼ同じ。配達料は当面無料で、「ウーバーイーツ」が負担。認知と拡散を図ります。
 同様のサービスをすでに展開しているのは、宅配寿司「銀のさら」や宅配御膳「釜寅」を運営しているライドオン・エクスプレス。「ファインダイン」という名称で、最低配達金額を2000円程度に設定、配達手数料として合計金額の15%を申し受けます。こちらの場合、宅配システムをフル活用できる意味では資産の有効利用と言えます。
 2014年、LINEが「LINE WOW」という同様の出前サービスを始めましたが、わずか1年足らずで撤退しています。「ウーバーイーツ」はいかに。現在加盟している外食店の6割が宅配は初めてとか。同じ料理でも、皿に盛り付けるのと使い捨て容器に盛り込むのとでは、商品価値はぐんと変わります。また一般人の配達員に、料理を運んでいるという自覚を徹底させることはできるのでしょうか。とにかく一度、利用してみましょう。