リゾットに最適? 酒米の「端数米」

 酒米をリゾット用に売り出した会社があります。仙台の勝花藏は、酒蔵に納品できなかった宮城県産酒米の「端数米」を活用。リゾットキット“蔵元の食卓 酒米リゾット”を発売しました。
 「端数米」とは、酒蔵や米穀店などへ出荷、納品される際に、規定の単位(一般的に30kgや60kgなど)に満たなかった半端な量の米のこと。酒米は食用米に比べると粒が大きく、中心部に「心白(しんぱく)」と呼ばれる白く不透明なデンプン層があり、これが原因で炊くと粘りが少ない、ボソボソとした食感になります。加えて心白部分には、米のうま味が含まれる脂質やタンパク質が非常に少ないため、コクや甘みが少ないご飯に炊き上がり、食用米には向きません。一方この心白は、スープをよく吸い、煮るほどにとろみが生まれるそうで、酒米の大粒の食べ応えと、軟らか過ぎない、さらっとした食感がリゾットにぴったりといいます。
 商品は“蔵の華 × 椎茸・昆布”と“美山錦 × トマト”の2品。いずれも、水を加えて15分ほど煮るだけで作れます。すぐに食べられる状態で商品化することで、まずは端数米の利用を高める戦略だと思いますが、端数米をそのまま販売してくれたら即買いたいと思いました。酒米農家にとっては廃棄するしかなかった端数米を加工せずに出荷、販売でき、生活者にとっては希少な酒米を割安、小ロットで入手できるようになります。いつものリゾットとはひと味違うおいしさに出合えるかもしれません。
 かく言う私。今、歯の治療を集中的に行っているため、リゾットや雑炊を大量に作り、ちょびちょび食べるのが日常になっています。咀嚼・嚥下・消化機能が衰えたときやダイエット中、栄養を主食で摂りたいとき、温かい食事が恋しくなったとき。食べやすくておいしいリゾットや雑炊が作れる「端数米」を試してみたい生活者は少なくないでしょう。