食べ放題で起死回生? かっぱ寿司

 「かっぱ寿司」が6/13、7/14までの期間限定食べ放題を始めた日、テレビのワイドショーは、この情報をレポーター入りで報道していました。食べ放題自体は珍しくないし、実施店舗は346店舗中(4/9現在)20店舗のみ、しかも平日の14-17時という行きづらい時間帯のみの実施です。それほどの話題なの?と思っていました。時間制限は70分、代金はドリンクバー付きで、男性1580円(税抜き)、女性が1380円(同)です。食べ放題メニューは、寿司は100円の商品が中心ですが、枝豆やたこ焼きなどの一品物、みそ汁やラーメンなどのお椀・麺、プリンやチーズケーキなどのデザートは、比較的幅広く選ぶことができます。来店したお客様からは、“食べたい(価格が)高めの寿司が食べられない”“もともと100円と安いから、得するのためには相当食べなくてはならない”などの声が挙がっていました。14時過ぎにはお客様を制限した店もあり、14時前に行った人でも2時間待ちという盛況ぶりです。
 カッパ寿司の親会社は、コロワイド。すでに3社目の親会社です。回転寿司業界は「はま寿司」「スシロー」「くら寿司」の3強が競い合う激戦区。かつては業界トップだった「かっぱ寿司」ですが、ここ数年不振にあえいでいます。合理化を優先させて原材料費を削ったことで客離れが進み、「安かろう、まずかろう」のイメージを定着させてしまったようです。加えて、上質感を演出するためにカッパのロゴマークを変更。このことも、お客様に分かりづらさを生んだのだと思います。
 今後は、品質の向上に力点を置いて、安っぽいイメージの払しょくを図るといいます。今回の食べ放題で、久しぶりに「かっぱ寿司」に来たというお客様の中には、“おいしくなった”という感想を持つ人もいるようで、その意味では奏功したのではないでしょうか。