券売機の混雑をガチャガチャで解消したサービスエリア

 お盆休み中、家族連れで混み合った高速道路のサービスエリア。中でも話題だったのが、舞鶴若狭自動車道西紀サービスエリアです。理由は、31日までの期間限定で展開されている“ガチォ飯”。
 お客様は、券売機の代わりに、お金を入れてガチャガチャを回します。出てくるカプセルには、おもちゃならぬ、メニュー名が書かれた紙が入っています。料金は500円。メニューは、天ぷらうどんや唐揚げカレーなど常時売られているもの20種類。平均価格は750円相当、最低価格のメニューでも600円ですから、お客様は、必ず得をします。大当たりもあって、メニューは、牛丼と牛肉そばまたはうどんが食べられる2100円相当の「但馬牛づくしセット」。当たる確率は3%です。
 このサービスを始めたきっかけは、会議における社員の「飯は何でもいいねんけど」という一言。お客様は、食べる料理を決めて券売機に並んでいるわけではない。だから自分の番になると迷ってしまい、列が長くなるのだと。実際、ガチャガチャを導入してから、券売機に並ぶ人はほとんどいなくなったと言います。
 お得感とワクワク感がウケて、11~13日の3連休には1日最高2千人が利用。メニューを安く提供しているにもかかわらず、フードコートの売上は前年比2割増し、集客力がアップしたことで、サービスエリア全体の売上も増加しました。
 お客様が集中する時間、券売機に行列ができて入り口付近が混雑するなど、悩んでいる施設は少なくありません。券売機も、メニューの画像を提示できるタッチパネル式など、選びやすさを考えた開発は進んでいるのですが、やはり問題は、お客様の迷いにあります。迷わせない工夫がガチャガチャとは・・・。ユニークな発想とそれを実行した遊び心に脱帽です。