かぼちゃとpumpkinとsquashと

 10/31はハロウィンです。日本では、渋谷のバカ騒ぎとネットショップの仮装グッズ、スーパーやデパ地下の惣菜ばかりが目立ちますが、本来は秋の収穫をお祝いし、先祖の霊をお迎えするとともに悪霊を追い払うお祭り。世界各国ではさまざまなイベントが行われ、食市場も賑やかになります。
 先日、米国・NYから帰国した友人がTrader Joe’s(トレーダージョーズ)やFairway(フェアウェイ)といったスーパー、国連本部前にオープンしているファーマーズマーケットの写真を送ってくれました。いずれの売り場も、ハロウィン一色。パンプキンフェイスを模ったチョコクッキー、かぼちゃのクリームを流し込んだ筒形のクッキー、キットカットもハーシーもハロウィン仕様です。
 かぼちゃに至っては、緑、黄色、オレンジ、白、まだらに縞、真ん丸にひょうたん形、食用に観賞用と色も形も用途もいろいろ。それらを混ぜ合わせて買うことができ、選ぶだけでも楽しそうです。そう言えば以前、米国ではかぼちゃのことはsquash(スカッシュ)と表現すると聞きました。ところが、写真を見ると“pumpkin”の表示が。実は、私たちがかぼちゃと呼んでいる西洋かぼちゃは、米国では“winter squash”。反対にズッキーニなど皮が硬くなる前に収穫される皮も身も軟らかいものを“summer squash”と呼び、ハロウィンで使う観賞用の“pumpkin”はこの仲間に入ります。つまりpumpkinはsquashの一種ということ。因みに、オーストラリアではすべて“pumpkin”なのだそう。
 最近よく見掛けるのが、日本で開発されたコリンキーという黄色のかぼちゃ。生食できるので、サラダや浅漬けにも使えます。先月伺った「オーベルジュ オー・ミラドー」では、勝又シェフがコリコリの食感を生かしたデザートに仕立てていました。