ペットボトル飲料“白湯”が発売。今度は売れる?

 11/1、アサヒ飲料からホット専用ペットボトル入り商品「天然水 白湯」が期間限定で発売されました。白湯は、特に女性たちの間ではずっと以前から、健康と美容によいものと認知されています。今回発売に踏み切った理由として同社は、白湯の飲用経験率が年々増加していること、中でも新型コロナウイルス下で「朝からカフェインを摂り過ぎないように、意識して白湯を飲んでいる」などの理由で男性の飲用経験率が高まっていること、「飲みたい時に買えない」といった声が多数寄せられていることを挙げています。
 ホットな天然水は、かつても販売されたことがあります。2007年、伊藤園から「あたたかい天然水」が、アサヒ飲料からも14年「アサヒ 富士山のバナジウム天然水(ホット)」が発売されています。健康や美容を気にする生活者の声に応えての発売でしたが、余り続かなかったようです。白湯を飲むのは朝起き立てが効果的と言われていて、外出先での飲用機会はそれほど多くないこと。また白湯に限らず、ホット飲料は品質管理上、加温状態での販売期間が2週間程度と短いことも苦戦した理由のようです。もちろん、熱い支持も一部にはあったようですが、それ以上の顧客獲得には至らなかったのでしょう。
 「天然水 白湯」と過去に販売された2つの商品との大きな違いは、商品名に“白湯”と明記されているか否か。“温かい水”と“白湯”。同じものでも、受け取り方は変わります。その違いは、生活者に響くのか。ウィズコロナの今、男性顧客を期待通り獲得できるのか。朝市場を主戦場にしない展開が図れるのか。マイボトルを持ち歩く生活者が増えている現状で、冷める白湯にニーズはあるのか。今後が楽しみです。