青山の超格安居酒屋「中西」

 こんなところにこんなお店が?ということは案外あるものです。先日、青山にずっと前からひっそりと営業するホットなうどんすきの店「中西」に行きました。
 うどんすきは、〆の存在としてメニューにはあるものの、利用目的としては圧倒的に超格安居酒屋。青山にあっては、まったくもって稀有な存在です。気にはなってはいましたが、年齢がかさむほどに行きにくくなり、敷居はどんどん高くなっておりました。が、若者入りの4人組でこの店に行く機会を得ました。
 ほんのりと灯る「うどんすき 中西」の灯篭式看板と板塀の外観からは、ちょっと高めな和食店の風情もあるのですが、そこには、「駐輪禁止」「携帯電話は店内で」「大声を出さないように」「近所で赤ちゃんが寝ています」などの貼り紙が。皆さん、かなりでき上がった状態でお帰りになることが分かります。それもそのはず、アルコールがかなり安いのです。例えば、ハイボールは1杯130円。これを倍量で頼むと20円引きの240円に。生ビールはジョッキで290円です。料理は、焼鳥やたこ焼きなどの定番のほか、ナン生地のピザや紅しょうがを散らした卵焼きなど、オリジナルも楽しめます。とてもラフな店内で働くのは、若い男子たち。客が少ない時間は暇を持て余しているようでしたが、いざ満席状態になるとサービスの動きの速いこと。彼らがサーバーからグラスに注ぐアルコールは、タッチパネルでオーダーすると間髪を入れずに提供されます。3時間半、4人でさんざん飲んで食べてお会計は1人3500円ほど。
 帰りがけ、歩いて30秒ほどの場所にある老舗のバー「Radio(ラジオ)」へ。カクテルを1杯ずつ、チャージを入れて4人で1万3000円。青山は懐が深い。