来るか!容器のリターナブル時代

 レジ袋有料化によりマイバッグが定着。次は、プラスチックのスプーンやフォーク、宿泊施設で提供される歯ブラシやカミソリといったアメニティグッズが有料化になる予定です。着々と進む脱プラスチック化。でもまだまだ私たちの生活にはプラスチックが溢れています。精肉や刺身のトレー然り、コンビニ弁当の包材然り。

 そんな中、ローソンは9/14、蓋付きの容器を持参したお客様に商品代金を割り引く「おでん鍋割セール」を一部店舗で始めると発表しました。これには、私も大賛成。保温ジャーや電子レンジ対応の汁漏れしないタッパを持って行こうと、やる気満々です。

 加工食品市場でも脱プラは進んでいます。パッケージに再生プラスチックを使ったり、内部のトレーを廃止したり。さらに一歩進めて、容器のリターナブル化に取り組む動きが世界的に拡がっています。リサイクル事業を行っているテラサイクルが運用しているサービス、「Loop」です。テラサイクルが定めた「耐久性」「洗浄のしやすさ」「LCA(Life Cycle Assessment)」という3つの基準の下、メーカーが容器を開発します。容器はメーカーの資産になるため、開発にも力が入ります。使い勝手、デザイン、耐久性、いずれも生活者が満足できるレベルになることは間違いありません。お客様はスーパーやECで商品を購入。使い終わったら購入したスーパーに持ち込むか、宅配業者に渡します。Loopが洗浄してメーカーに運び、メーカーは再び容器に商品を充填。販売します。食品では、ロッテや味の素、キリンビールが参加を表明しているようです。 

 昭和時代の牛乳のよう。ただし、牛乳瓶は生活者が洗っていましたが、Loopのモットーは「消費者に我慢や負担を強いないこと」。洗う必要はありません。

GONTRAN CHERRIER 再上陸!

 今年7月東京・青山に、パリ発、世界で約60店舗を展開するベーカリー「GONTRAN CHERRIER」(ゴントラン・シェリエ)が再上陸しました。初上陸は、2012年。この時の運営会社は、アパレルや飲食店のブランドを手広く展開しているベイクルーズグループ。今回は、不動産事業からIT開発までさらに幅広い事業をしている名鉄協商です。

 場所は、フレンチレストラン「ブノア東京」や「ピエール・エルメ・パリ 青山」が入っているビル「ラ・ポルト青山」。この一帯、パリ色が一気に強まった感じです。

 “Artiste Boulanger”と自称するだけあって、どの商品も芸術的。特に、ヴィエノワズリーはパンというよりケーキの見た目です。人気のクロワッサンにメレンゲが波形に絞られている「クラウドクロワッサン」はクリームが潰れないよう、テイクアウトの場合は、ひとつずつ箱に入れてくれます。冷蔵陳列されている商品は、保冷材を入れてこれまたひとつずつ箱に収まります。思わず“大変ね”とスタッフに言ってしまったのは、パン屋さんだと思うから。ここは、“Artiste Boulanger”です。

 朝7時30分からプティ・デジュネ(モーニングメニュー)を提供していて、休日は朝から客が途絶えることがありません。昼頃にはパン好き女子で満員状態。買った商品は、店先のオープンテラスや2階のテーブル席でいただけます。販売スタッフは10人ほど。ショーケースに並んだ商品を客のオーダーを聞きながらスタッフがトレーに載せ、客はそれを受け取ってレジに並ぶという手間がかかるシステム。加えて、ひとつひとつ紙袋や箱に入れる包装スタイル。時間も経費も掛かり過ぎです。パン屋さんだとしたら。