「米が高い!」。2023年の猛暑に端を発する【令和の米騒動】から一転。今年は「米が安い!」。農林水産省の調査によると、スーパーの米の平均価格は10月中旬時点で10週連続で下落。卸の取引価格は、前年の流通序盤より約5割安い水準で始まったといいます。
[2026年 食市場のトレンド]相関図のキーワードには[米食危機]が。日本の米不足を商機と見た「USAライス連合会」が、カリフォルニア産の“カルローズ米”の売り込みに積極的に動き、パンや麺、餅やライスペーパーを提供する食品会社は、米優位の主食枠に食い込まんと米代替食品としてのアピールを活発化。古米がおいしく炊ける炊飯器が爆売れし、イオンはご飯だけでなくパンやうどん、パスタなど、どんな主食にも合わせられると謳う瓶入りの“万能調味おかず”の販売を始めました。とは言え、[米食危機]をきっかけに、主食として当たり前にあった米のありがたみが身に染み、米が主食として欠かせない“国民食”であることを再認識させられたのもまた事実です。
そして今は。コンビニ各社はおにぎりを、持ち帰り弁当店ではライス大盛りをそれぞれ値下げ。飲食店では、いったん中止していた“ご飯のお替りサービス”を再開しています。さらに、27年4月からは食料品の消費税率が1%に。家で炊くご飯、買って帰るおにぎりや弁当、飲食店で食べる定食などなど、生活者の“米の食べ方”の選択は、さらに大きく揺れ動くでしょう。スーパーの店頭では、米の価格の二極化が一層進むとみられ、消費税1%を機に高価なブランド米に手を出す動きも顕著になると予測できます。
5月の「himeko’s COLUMN」で、一汁三菜の「1975年食」が再評価されていると書きました。ご飯にみそ汁、魚や肉の主菜に野菜の副菜。その真ん中にあるべき“ご飯”が手頃な価格で戻ってきた今、一汁三菜とまではいかずとも、生活者の食調達のトレンドに合わせた「ご飯+(プラス)」「ご飯×(かける)」の“令和の米献立”が求められていると思います。