節約志向が強まる中、首都圏において単身生活者の“マイ弁化”が進んでいるといいます。新型コロナ禍で自炊に挑戦する生活者が増え、“それなり”に“できる”ようになったからのよう。とはいえ、ライフスケープマーケティング(東京・千代田)の調査によると、品数は男女共1品が最多。メニューで多いのは、男性の1位が「ご飯(白飯)」で、「野菜炒め」「カレーライス」「焼きそば」が続きます。女性は「おにぎり」「玄米・雑穀ご飯」「丼」「炒飯」などがランクインしています。最近、女性がランチジャーにご飯ものだけを詰めた弁当を食べている光景を複数の場所で見ていたため、この情報に興味を持った次第です。
タニタが2024年12月に実施した「令和ビジネスパーソンのランチ事情に関する調査」では、ランチ1回にかける金額の平均は603円。それから1年半、ワンコイン(500円)以内で抑えるのはさらに難しくなっています。
私は、13年の「食市場のトレンド講演」で[スープ人気]というキーワードを挙げました。この年、“弁当男子”が増加。自作の弁当だけでは栄養的に不安のようで、具だくさんのスープや野菜のポタージュで栄養バランスを取ろうと、スープを買い求める男性が増えました。スープストックトーキョーでは、既存店売上高が前年比で約1割増。それまで利用客の大半は女性だったのが男性比率が約15%に高まりました。ファミリーマートが発売した“1/2日分の野菜が摂れるスープ”の購入者は、6割が男性に。永谷園のカップ入りスープ“冷え知らずさんの生姜”シリーズも、07年の発売時は9割以上が女性客だったのが13年には男性が2割を占め、スープ専門店の「チャウダーズ」が当時通販で扱っていた冷凍スープは、男性客の利用率が前年の2倍に増加。家で解凍して携帯容器に詰め、職場で食べる人が多いとのことでした。
現在に比べれば、出費をしてでも栄養バランスを大切にする余裕があった時代。“昔はよかった”が常態化しないことを祈りたいですね。