昨年秋の長雨や台風などの天候不順が原因で、野菜の高値が続いています。この年末年始、休業する外食チェーン店が増えたこと、そしてスーパーで野菜が高かったことが、今年最初の困り事です。
雑煮に入れる小松菜、鍋の材料、白菜、おでんの具、大根。すべてが高く、お正月の献立に困りました。白菜はたっぷり使いたいので1個丸ごとが欲しかったのですが、すべて1/4カット。それでも200円近くします。丸ごとなら800円。それでは高い印象で売れないからでしょう。農家の方に聞くと、今年は白菜が巻かなかったとか。スーパーの白菜も、どれもスカスカです。
小松菜は茎が細くて短いものが多く、1把の株数は通常より少なめ。大根は細く、太い時期のものに比べると、半分の重さです。青果卸によれば、野菜の高値は2月頃まで続くそうです。
野菜の高値は、家計に影響。生活者の消費意欲を冷え込ませています。内閣府が発表した2017年12月の景気ウオッチャー調査で、家計動向の景気実感を示す現状判断指数(DI)は、前月比0.4ポイント低下の52.3と2ヵ月ぶりに悪化しました。おそらく1月は、もっと低下するものと思います。
葉野菜が高騰すると鍋料理の主役は、じゃが芋や玉ねぎ、にんじんといった根菜やきのこ、もやし、練り製品などになり、それらが使いやすい、トマト鍋やカレー鍋の登場回数が多くなります。この冬、どんな鍋料理で、生活者はこの難局を乗り越えているのでしょう。