飲食店で、調味料やチーズ、紅しょうがやねぎなどの無料のトッピングを大量にかけて食べる人たちが増えているといいます。彼らが所属するのが、“あればあるだけかけちゃう、かけすぎ部”。現在部員は1万人。創設者は歌手のスガシカオ氏です。今年1月に放送されたバラエティ番組「アウト×デラックス」にゲスト出演したスガ氏が、その“かけすぎる”食のこだわりについて語ったため広く知られるようになり、ネット上で話題になりました。
スガ氏は粉チーズが大好きで、パスタが見えなくなるほどかけるとか。あるお店で会計時に「トッピング代30円いただきます」と言われ、スガ氏は「書いてねえだろ!」と拒否したそうです。部員の活動報告も驚きです。「丸亀製麺」では、うどんに大量のねぎをトッピングしているにも関わらず、小皿にもねぎを取り、なくなったら‟追いねぎ”をする。「スパゲッティーのパンチョ」では、大量の粉チーズをかけながらナポリタンを食べる。「吉野家」では、牛丼に山盛りの紅しょうがを載せるなどなど。もはや、どっちがメインか分かりません。
もちろん、メニューの価格にはトッピングの食材費も入っています。でも、常識の範囲の量の価格です。客側にしてみれば“卓上に置かれた無料のもの”であっても、店側にすれば原価がかかっている立派な商品なのです。
北海道新幹線が開業した2016年3月から函館市で実施されていた傘の無料貸し出しサービスが、今年3月末で廃止されました。用意した2300本のビニール傘のうち200本しか返却されなかったためです。サービスは享受する側にマナーがなければ続きません。「紅しょうが有料ですけど付けますか?」と言われるようになりたいのでしょうか。