グレードアップしたモスが楽しめる「キッチンカー MOS50」スタート!

 1/25、モスフードサービスの創業50周年を記念した新プロジェクト「キッチンカー  MOS50(モスフィフティ)」のお披露目に伺いました。場所は、「洋服の青山 大田久が原店」の駐車場。今回のプロジェクトに関しては、青山商事が協力。駐車場の貸し出しはもちろん、スタッフのユニフォーム、50周年記念のトレーナーやパーカーも、青山商事がデザイン。トレーナーとパーカーは、隣接店舗で販売しています。
 「キッチンカー MOS50」で販売される商品は、モスバーガーとテリヤキバーガーをグレードアップした“50th MOS”(680円)と“50th TERIYAKI”(680円)。それと、“50th MOS Cheese”(740円) “Cheese BURGER”(490円) “Plain BURGER”(430円)の5種。フライヤーは設置できなかったということで、“フレンチフライポテト”はありませんし、ドリンク類もなし。ついつい店舗と比較してしまいますが、キッチンカーです。広さと電力量に限りのある厨房でするべき最上の戦略は、やはりバーガーに一点注力することです。
 お味の方はといえば、これがかなりおいしい。もちろん味には定評があるモスバーガーですが、その定番のおいしさをさらに引き上げているという説明がよく分かる味です。たまたまモスバーガーのパティやソースを製造している紅梅食品工業株式会社の堀口社長とお会いし、お話を伺ったところ、パティの肉の切り方にかなりこだわったそう。ミートソースもバンズも、すべてがグレードアップしています。そして、それらがしっかり調和して全体のおいしさを高めているのです。
 私の生活圏にモスバーガーはありません。「キッチンカー MOS50」が近くに来てくれたらとってもうれしいし、1ファンとしては、どんどん増やしていただきたい。モスバーガーを食べるとき鼻にミートソースが付く私には、家で食べるほうが都合がいいのです。

2022年1月1日 1アカウント3,300円(税込)/月で閲覧できる「食のトレンド情報Web」をリリースしました。
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またも出された「まん防」と飲食店への要請

 1/19、13都県に「まん延防止等重点措置」が適用されました。期間は、1/21~2/13。東京都は、“不要不急の外出は自粛し、混雑している場所や時間を避けて行動すること”“営業時間の変更を要請した時間以降、飲食店等にみだりに出入りしないこと”を都民に呼びかけています。
 “みだりに”ってどういうこと? 違和感を覚えて調べると、「秩序をみだして。むやみに。わけもなく。思慮もなく。無作法に。しまりなく。」(広辞苑)という意味なのだそう。私は、今まで一度たりとも、「秩序をみだして。むやみに。わけもなく。思慮もなく。無作法に。しまりなく。」飲食店に行ったことはありません。「おいしい料理が食べたくて。うまい酒が飲みたくて。楽しい会話がしたくて。人に会いたくて。非日常を体感したくて。」飲食店に行きます。だから私は“営業時間の変更を要請した時間以降、飲食店等に出入りしてもいいこと”になります。
 飲食店への要請は、相も変わらず、営業時間の短縮と、酒類の提供の可否と提供時間の規制、そしてグループ客の人数制限です。またも飲食店に数字を提示しての要請。これによって、爆発的に増加した新型コロナウイルス感染者が劇的に減少すると信じている国民は、果たしているのでしょうか。オミクロン株は、子どもから親にうつる家庭内感染が増えていますし、空気感染も疑われています。ワクチン接種が進んでいる国にも容赦なく拡がり、ブースター接種の有効性に疑問をもつ生活者も増えています。
 正しく恐れて、賢く予防する―。日本人にとっての最良の対処法ではないでしょうか。

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夢中になった料理番組「世界の料理ショー」

 昔、大好きな料理番組がありました。「世界の料理ショー」です。昔というのは、いつの頃見ていたのか覚えていないからです。
 今はウィキペディアという、大変便利なツールがあります。それによると「世界の料理ショー」は、1968年~71年、カナダ放送協会で放送されたテレビ番組で、日本では1974年~79年、東京12チャンネル(現:テレビ東京)が放送。それを機に、日本各地の放送局が再放送を含めて断続的に放送したとか。
 登場するのは、グラハム・カーという男性の料理研究家。おしゃれなキッチンとリビングルームのセットに観客を入れてのスタジオ。そこでグラハム・カー氏が、楽しいというより笑えるおしゃべりをしながら、世界各地を旅して味わった料理を再現して見せるのです。ゴージャスな雰囲気、リッチでおいしそうな料理、愉快なグラハム・カー氏、巧妙でラフな進行。そのすべてに魅了されました。それは私にとってまさしく、「パートリッジ・ファミリー」や「奥様は魔女」といったアメリカのテレビドラマと同一線上にある、アメリカンな料理番組だったのです(カナダで制作されていたのですが)。
 もちろん、紹介された料理をいくつか作りました。その中でも強く記憶にあるのは、英国の“パン粉とはちみつのパイ”。パイ生地の中身は、はちみつでしとらせたパン粉だけなのです。驚きのレシピですが、これがおいしかった!
 グラハム・カー氏は料理をするとき、ジャケットは脱ぎますが、ネクタイはしたまま、シャツの袖もまくり上げません。油が飛んだり、シミが付いたりしそうでちょっとハラハラ。そんな庶民の心配をしている私に、彼の手の動きがとても上品で優雅に見えたことを、今でもよく覚えています。

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お知らせ! 「電通PRコンサルティング トレンドレポート」がアップされました

昨年に引き続き、ひめこカンパニー代表・山下智子のインタビュー記事が掲載されています。是非、お読みください。

2022年の歩き方 各界のオピニオンリーダーと考える
”加速”・”定着”・”回帰”・”消滅”
~「食」篇~

withコロナが常態化した日本の年末年始

 今年のお正月も、自宅でのんびりと過ごしました。一昨年は息子の受験、昨年は新型コロナウイルスと、正月の遠出を控える状況が続き、3年目となる今年は、新事業立ち上げで溜った疲れの回復とオミクロン株を理由に、飲んで食べて寝てを繰り返していました。
 ただ、年末は少し外出をしました。渋谷の「東急フードショー」におせちの買い出しに行き、「六本木ヒルズ」に映画を見に行き、ついでに「ラトリエ ドゥ ジュエル・ロブション」でシャンパーニュを楽しみ、家の近くのイタリアン「イル・パチョッコーネ・カゼイフィーチョ」で21年最後の外食を堪能しました。
 どこに行っても賑わっていて、withコロナが常態化しているのを感じました。聞けば、渋谷のスクランブル交差点では、主催者不在のカウントダウンで大盛り上がりだったとか。マスクと消毒が当たり前になっている日本においては、だれもが気を付けているだろうという信頼感と安心感が強く、ウイルスに対する危機感も大分薄まってきているように感じます。
 因みに、年末、以前から約束していた友人との外食をしようと、急遽、馴染みの飲食店のいくつかに予約の電話を入れたのですが、すべての店が満席でした。オミクロン株のここまでの拡がりを予期していなかったその時は、心の底から外食市場が回復しつつあることをうれしく思いました。
 結婚後、初めておせちの準備をしませんでした。別に暮らしている夫が、じゃが芋入りの筑前煮を作りました。普段、おかずとして作っているそうで、ボリューム感が欲しくてじゃが芋を入れるようになったそうです。料理においては正統派を自認する私には違和感がありますが、根菜の滋味をたっぷり含んだ甘辛味のじゃが芋は、確かにおいしかったです。

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「食のトレンド情報Web」いよいよ1月1日リリース!

 前年から続く新型コロナウイルス禍で幕を開けた2021年は、「オミクロン株」で終わろうとしています。弊社の2021年は、「食のトレンド情報Web」開発の1年でした。
 20年以上にわたり、「食のトレンド情報」をExcelで作成し、毎週、会員企業様にお送りしてきました。が近年、多くのお客様から、欲しい情報をすぐに検索できるといいのだが、スマホの画面で見られたら便利、元のデータや画像をすぐに見られるようにして欲しいなどのご要望をたくさんいただき、Web版の開発に着手しました。
 Web版では「トレンドキーワード」「調査データ・ランキング」「himeko’s VIEW!」「himeko’s COLUMN」と「ひめカン編」が閲覧できます。「ひめカン編」では、2004年からのトレンド情報数万件を再編集した「食のトレンド情報アーカイブ」、私の過去の「食市場のトレンド講演」動画、“アール・エフ・ワン”“柿安ダイニング”など5ブランドの惣菜を調査した1500件の「惣菜調査票」、過去と現在のトレンドを比較しながら食市場の流れを分析した「食のトレンド今⇔昔」などが見られます。
 もちろん、すべてのコンテンツがフリーワードで、「トレンドキーワード」と「調査データ・ランキング」はタグでも検索でき、元のデータや画像に即遷移することも可能ですし、パソコンでもスマホでも見られます。また取っておきたい情報、後でじっくり読みたい情報を保存しておけるブックマーク機能もあります。
 Excel版は、企画書や資料を作成するときの情報源として、また1週間分の食に関係する情報をまとめて読みたいときに役立ちますし、Web版は欲しい情報をすぐに入手したいときや新しい情報をいろいろ知りたいときに便利です。
 Web版は2022年1月1日にリリース予定です。1人1アカウント3,300円(税込)/月です。是非、ご利用ください。

食のトレンド情報Web → https://trend.himeko.co.jp

しみじみおいしいと思った日本酒

 来年から始まる弊社の新事業「食のトレンド情報Web」の成功を祈願して、氏神様の渋谷「金王八幡宮」で御祈祷を受けました。帰りがけに神主さんからいただいたのは、「社員の皆さん全員が正しくできる会社は珍しい」と玉串奉奠の作法に対するお褒めの言葉。さすが、ひめこカンパニーです。そして、お札とお神酒も頂戴しました。

 お神酒は、灘の辛口「剣菱」。私の好きな日本酒です。会社に戻り、スタッフ全員で乾杯をしてもまだまだ楽しめる一升瓶。ちょうど寒くなってきたこの頃。冷えた身体を温めるのに、もってこいです。

 「剣菱」があるとランチのメニューも変わります。まずはコンビニでおでんを買って。和辛子は必須です。ツーンとした辛さに「剣菱」のすっきりとしたふくよかさがよく合います。翌日は、鶏団子と白菜の煮物、そしてみぞれがちらついた次の日は、鍋焼きうどんです。気温がぐっと下がる夕方、ぬる燗で一杯、二杯・・・。そうこうしているうちに「剣菱」は空になりました。

 蒸留酒は太らない―。それを信じて、ビールよりウイスキー、日本酒より焼酎を選んでいましたが、久しぶりに日本酒をいただき、しみじみおいしいと思いました。お神酒だからか、剣菱だからか、季節のせいなのか、年齢のせいなのか。今年の冬は、新事業の成功を祈願しながら、日本酒を楽しもうと思います。

骨董通りのおそば屋さん

 ひめこカンパニーのオフィスは、南青山5丁目、骨董通りを南に少し入ったところにあります。ここに来て、もうすぐ30年になります。上京したての私にとって憧れの場所だった「紀伊国屋」は「AOビル」になり、その向かいにあったガソリンスタンドは「マックスマーラ」が入る複合ビルになりました。ここが通称「骨董通り」の入り口。出口は「フジフィルム本社ビル」です。

 以前は、「高樹町通り」という名称だったとか。「いい仕事してますね~」でお馴染みの古美術鑑定家、中島誠之助氏が昭和51年に高樹町通りで「骨董屋からくさ」を開業。骨董店が並ぶ通りを多くの人に知ってもらいたいという思いから「南青山骨董通り」と呼ぶようになったそうです。「骨董屋からくさ」の骨董通りをはさんだ反対側には「春日家」というおそば屋さんがありました。中島氏がテレビ番組で、店を切り盛りしていた年嵩の女性を「看板娘」と紹介していましたから、よく通っていらしたのでしょう。私も大変お世話になりました。が、突然、閉店してしまいました。

 しばらくの間、骨董通りにおそば屋さんはなかったのですが、小原流会館の地下1階、人気店「ふーみん」の向かいに「蕎麦青野」がオープンしました。青山にしては手頃な値段でおそばが楽しめます。それはもちろんうれしいことなのですが、それ以上の魅力が、会計時に1人1枚いただける「ドリンクチケット」。グラスの生ビール、焼酎、オレンジジュース、ウーロン茶の中から1人1杯サービスしてくれます。しかも1枚のチケットで2名利用できます。2人で食事に行き、1枚使っても帰りには2枚もらえる―。私たちはこれを“無限ループ”と呼んでいます。

麺を揚げない“博多皿うどん”

 先週に引き続き、福岡に講演に行ったときの話を。

 遠方に講演に行くときは、いつも2時間ほど早く現地に入り、その土地ならではのおいしいものを目指します。今回は、博多駅近くの「元祖ぴかいち」で皿うどんをいただきました。

 日本列島の真ん中から右でしか生活したことのない私の場合、皿うどんと言えば長崎。パリパリ麺の上に、野菜や肉、魚介、かまぼこやさつま揚げなどの練りものを炒めて片栗粉でとじたあんがかかっている様を思い浮かべますが、この店のそれは違いました。同店の“博多皿うどん”は、麺を揚げていません。ちょっと太めの麺にあんがかかっていて、チャンポンの汁なしという感じです。あんの具材は種類が多く、量もたっぷり。鶏ガラとアサリで取っただしはうま味が強く、それが太めの麺に浸み込んで食べ応え十分。しかも油っぽさがないからとても食べやすく、あっという間に完食です。テーブルの上には、食べ放題の自家製の辛子高菜や、好みに合わせて味変ができる自家製の酢醤油や酢、ウスターソースも。一度では堪能できません。

 大学生の頃、九州を車で旅したことがあります。幹線道路沿いの店で、初めてちゃんぽんを食べました。おいしさに感動したことを覚えています。その後すぐ、埼玉県で「リンガーハット」を見たときの、えも言われぬ気持ち。そう、初めてのちゃんぽんは「リンガーハット」だったのです。ネットがない時代の“あるある”です。リンガーハットのちゃんぽんは、確かにおいしいからいいのですが、埼玉県でも食べられるということがショックだったのです。

福岡で偶然の出会い

 緊急事態宣言の規制が解除され、久しぶりに福岡へ講演に行きました。帰途、福岡空港で、一緒に登壇した静鉄ストアの元専務取締役、中山直人氏と会いました。傍らには、男性がずっと付いていらっしゃいます。話は、自然と私の出身地でもある静岡県のことに。

 「私は磐田出身なんです」。すると傍らの方は「僕は今は磐田に住んでいるんですが、出身は森です」「母が森の出です」「どちらですか」「下宿です」「僕も下宿です」。そういえば、この方、こんにゃく屋さんをやっているとか??? で、はっとしました。よく祖母と母の会話にでてきた名前「こんにゃくやのおこうちゃ」。祖母の家のお隣りか、お隣りのお隣りか、記憶は定かではありませんが、「おこうちゃ」さんは確かに祖母の家の隣人で、祖母のお友達で、おそらく嫁同士で。で、その方は、「おこうちゃ」さんのお孫さんだったのです。お名前は、倉島正三さん。現在は、遠州森町の小国神社に向かう街道筋で「久米吉」という立派なこんにゃく屋さんを経営していらっしゃいます。

 私の家は商売をしていたので両親はいつも忙しく、兄と二人でバスに揺られ、よく祖母の家に泊まりに行きました。近くに太田川が流れていて、夏休みは毎日川遊びです。遠くに見える鉄橋には、時々、煙を吐きながら蒸気機関車が走っていました。祖父は大工の棟梁だったので、家には常時10人くらいの弟子が寝泊まりしていて、夕食時などはそれは賑やかでした。私はいつも、横に長く並べられたテーブルの真ん中にどんと座わる祖父の膝に乗って、得意満面でした。

 そんなことを思い出しながら、祖母や母が生きていたら、この偶然の出会いを、きっと驚いて、そして喜んでくれたに違いないと思いました。