アンテナ高く!だから「食のトレンド情報」

 弊社が2022年1/1にローンチした【食のトレンド情報Web】には、[ひめカン編]の中に「今月のおまとめ」というカテゴリーがあります。各月のトレンド情報の中から、その年らしいネタを集めて解説をした内容です。新型コロナウイルス禍での9月。21年には家で祭り気分が楽しめるような食品やサービスが話題になったり、22年には在宅勤務の生活者が増えて睡眠をサポートしてくれる食品へのニーズが高まったりしました。9月は「秋の入り口」。でもだからといって毎年毎年「食欲の秋」「味覚の秋」だけではないのです。
 食市場は、とても複雑です。「社会に起こっている現象や今後の事象」を起因とする「生活者の志向やニーズ」、その「ニーズが生んだ消費のカタチ」、それらが重なり合って「今後のトレンドを表わすキーワード」が掘り起こされる。弊社が20年前から毎年提案している「食市場のトレンド相関図」はそのような流れを熟知しているからこそ生まれたものです。食市場だけを断片的に見ていたのでは、決して作れないものだと自負しています。だからこそ、【食のトレンド情報Excel】には「時代の空気」というカテゴリーがあるのです。
 22年1月のおまとめは【ポテトロス・受験生応援・やみつき】。世界的な芋不足で、マクドナルドがフライドポテトの販売を中止、1/15~16の大学入学共通テストに合わせ、明治や日清食品は受験生応援企画を展開。そばやおせち料理に飽きるこの時期、ガッツリ、こってり、スパイシーといった味付けの“やみつき”をテーマにした商品をコンビニ2社が発売しました。
 23年1月のおまとめは【ドライジャニュアリー・春節イベント・“解放”バレンタイン】。ドライジャニュアリーは、クリスマスや忘年会で飲酒が多くなる12月の翌月1月は酒を飲まず健康的に過ごそうという海外発のムーブメント。コロナ規制がゆるくなり、トレンドの「ガチ中華」×「さよならシャンシャン」の屋台イベントを中国最大の祝日、春節とからめて展開。バレンタインは、コロナ禍で我慢が続いた自分を甘やかす“解放”をテーマにした背徳感たっぷりのスイーツが目立ちました。
 ねっ。同じ1月でもトレンドはこんなに違うのです。だからこそ、情報のアンテナは高く!来年も「食のトレンド情報」をよろしくお願い申し上げます。

アジフライに何かける?

 HOT PEPPER(ホットペッパー)が発表した「2023年の流行グルメTOP10」。何と8位は「アジフライ」です。1位の「10円パン」、2位の「おにぎり専門店」、4位の「ノンアルコール飲料」、5位の「ライスペーパー」はストンと落ちるのですが、“なぜアジフライ?”。ちょこっとググると、タモリ氏がラジオ番組で“アジフライ愛”を熱く語っていたとか。アジフライ専門店も登場しているようです。
 私も時々無性にアジフライを食べたくなります。が、アジらしい味のアジを揚げたアジフライにはそうそう巡り合えるものではありません。貧相なアジでも、太り過ぎたアジでもよくない。ちょうどよい肉厚加減のアジでないと衣とのバランスが崩れます。そんなアジフライに巡り合えたとき、何をかけるのか。それが問題です。
 アジフライは和食だからしょうゆ、フライなんだからウスターソースまたはレモン汁、魚介のフライだからタルタルソース。関連付けは人さまざまです。それぞれに納得できるから私も迷います。下味がしっかり付いていることを前提に、アジフライの香りを楽しみたいからひと口めはそのままで。次からは、ちょっとしょうゆでソースでタルタルでと流し、レモン汁はないかもなどと空想するのも楽しくて。同様のことは目玉焼きにも起こります。ご飯に合わせるからしょうゆ、洋食だから塩こしょう、子どもの頃からウスターソース、卵だからケチャップまたはマヨネーズ。こちらの主張もなるほどです。
 確かに、同じフライであってもトンカツにはトンカツソースをかけるし、コロッケにはウスターソースをかけるし、ホタテやエビのフライならタルタルソースをかけるし、カキフライにはレモン汁をかけるし。フライだからといって一括りにはできません。食卓調味料が発達した日本ならではの迷いかもしれませんね。

うどんの話

 やっと冬らしい気温になってきました。寒くなると食べたくなるのが、鍋焼きうどん。そば屋では、鴨南蛮や天ざると一二を争う高額メニュー。エビ天は小さくていいから安くしてほしいといつも思います。家では、ランチの定番。エビ天の代わりに鶏肉でうま味を出し、油揚げとほうれん草、長ねぎをのせ、卵をちょうどいい硬さに仕上げます。
 冬のうどんと言えば、名古屋の「山本屋本店」から取り寄せる“味噌煮込うどん”も大好きです。麺とみそ調味液、混合削り節のセットが1人前600円程度。そこに送料が加わり、鶏肉や卵などのトッピングを揃えると決して安いものではありません。が、煮込んでも硬い太麺とコクのある味みそは、冷凍うどんと八丁みそでは再現し切れないものがあります。
 名古屋で仕事があったときは、駅チカの「山本屋本店」へ行くか、時間がないときは新幹線の上りホームにある立ち食い店「きしめん 住よし」へ行くかの二択です。「きしめん 住よし」では、シンプルなきしめんに卵トッピングが定番。だしが利いたつゆにたっぷりの花ガツオがたまりません。発車時刻を気にしながら流し込むのに、なめらかで平たいきしめんは打って付けです。
 博多うどんや伊勢うどんが軟らかいのは、忙しい仕事人や参拝者の待ち時間をなくすためにゆで置きしているからとも、噛まなくてもいいようにとの理由からとも言われています。因みに、東京の立ち食いそば屋におけるサラリーマンの平均食事時間は2~3分とか。ベトナムにはうどんに似ているソウルフード、フォーがあります。ベトナムでは麺をすするのはご法度。箸でフォーをつまみ上げ、れんげで受けて音を立てずにゆっくりといただきます。とはいえ、近年は経済成長に伴ってフォーに割く時間も短くなっているようです。

「蛇口酒場 ぎん天」に行ってみた!

 今年のトレンド講演で取り上げたキーワードのひとつに、人手不足対策として外食市場に広がる「セルフサービス業態」があります。その事例として紹介したのが、「大衆蛇口酒場 ぎん天 銀座コリドー店」。カラオケを展開する第一興商が昨年9月にオープンした店です。全卓に焼酎が出てくる蛇口が備え付けられていて、オーダーの手間なく、ストレスフリーで楽しめます。なんと始めの60分は無料。以降30分延長するごとに330円で、好きなだけ焼酎を注ぐことができます。因みに、フードメニューを1人2品オーダーすることが決まりです。
 “始めの60分を無料にしたことを後悔させてやる!”と勢い込んで3人で行きました。割り材のおすすめは、「おやいづ製茶 やかん茶」。緑茶、抹茶、ほうじ茶、ジャスミン茶など7種のお茶がやかんで提供されます。そのほか、やかん入りの無糖コーヒー、豆乳、カルピスなどがあり、これらはすべて539円(税込)。トールグラスに氷と焼酎を入れて割り材を注いだ場合、3杯はいけます。炭酸やサイダー、ジンジャエールなどの瓶入り飲料、炭酸+レモン、梅干しなどのセットもあり、いろいろな割り材で楽しめます。
 フードメニューのウリは、「あて巻き」と「天ぷら」。「あて巻き」とは、つまみになるのり巻きのこと。細巻き1本を6つに切って並べた上に、うなぎの蒲焼きやだし巻き卵をのせたものもあります。近年の寿司居酒屋では定番のメニューです。天ぷらは、野菜やエビなどの定番に加え、水タコの吸盤や厚切りハムなどの変わり種も揃い、魚や肉の焼き物は串に刺して「炙り串」として提供するなど、フードメニューもひとひねりしています。ひとつひとつの量が1人分としてちょうどよく、いろいろな料理が試せます。
 結局4時間ほど飲んだり食べたりして1人5000円ほど。最後の方では、ペースダウンして30分で1~2杯程度。しゃべって食べてしていると、案外飲めないものですね。

ちょっと懐かしい街、西荻窪

 週末、何かしら用事があって馴染みのない街に行くことがあります。商店街を歩いて珍しい店に入ったり、公園でひと休みしがてら本を読んだり。フラフラと心の赴くままです。
 先週、アンティーク時計の修理をお願いしに西荻窪に行きました。西荻窪は、ちょっと懐かしい場所で、1993年、今で言う“スーパー銭湯”の走りのような温浴施設に併設するレストランのプロデュースをしていたときは、毎週のように通っていました。記憶を辿ってその場所を探し歩くのですが、見つからない。調べてみると、2009年に閉店したようで、その場所には住宅が建っていました。30年ぶりに訪ねた西荻窪。住宅街ですから、街並自体が大きく変わるということはないのでしょうが、新築の住宅が増えただけでも印象は変わりますし、私の記憶もすっかり飛んでいます。通っていたときに現場の近くで買い求めたソルト&ペッパーミルを使う度に思い出す光景が、今はもうないという事実で上書きされたようで、ちょっと寂しくなりました。
 街歩きの〆は、やはり食事。何が食べたいのか、どんな雰囲気で食べたいのか、そのときの気分で探します。今回伺ったのは、「チルハナ」。理由はランチメニューに、“お肉のプレート”“お魚のプレート”と並んで、“子羊のラザニアプレート”があったから。“パスタのプレート”ではなく“ラザニア”。しかもSNS上での評判もいい。店内写真には、小さな店には珍しく食後酒やウイスキーと並んで、リキュールの数々が。ここにも興味を持ちました。
 オーダーは、もちろん“ラザニア”。ディナーメニューを拝見すると、パテ・ド・カンパーニュやリエット、コンフィや煮込みなど、ワンオペでサービス可能なメニューに絞り込まれています。だからの、“ラザニア”です。店主に聞くと、西麻布のバーで働いていたとのこと。だからの、お酒のラインアップです。独立して西荻窪にこの店を開いたのが8ヵ月前。飲食店の経営は、金銭的にも体力的にも想像以上に大変でと語る店主の笑顔に、エールを贈るつもりで、食後にシャルトリューズを

今夏も続々“冷やしカレー”

 気象庁が7~9月の3ヵ月予報を発表。今夏も危険な暑さが予想されています。言われなくても既に心構えはできています。冷たい食品に心惹かれながら、ひたすら耐えるだけ。
 今年もまた、“冷やしカレー”の情報が上がっています。「無印良品」を展開する良品計画は、“冷やして食べるカレー”シリーズに“レモンクリームチキンカレー”を投入しました。昨年発売した“チキンジンジャーカレー”“えびとトマトのカレー”が好評だったからとのこと。ハウス食品は、期間限定で“冷製カレーうどんの素”を発売。同社は2011年には“冷やしカレーうどんの素”を上市しています。
 外食市場では、丸亀製麺が“豆乳仕立ての冷やしトマたまカレーうどん”の提供を始めました。21年に発売した“トマたまカレーうどん”を応用した初めての冷やしバージョンで、氷水で締めたうどんに冷えた“トマたまカレー”をかけ、豆乳クリームとカツオ粉をトッピングします。香辛料の刺激的な香りとカツオ粉の香ばしい香りがミックスした、うどん店ならではの仕立てです。
 石川県に拠点を置くチャンピオンカレーは、夏季限定メニュー“冷やしカレー”の販売を23店舗で展開します。昨年までは、開発担当者が手作りしていたため「野々市本店」(石川)でしか提供できなかったのですが、想像以上の反響に、フランチャイズ店でも販売できるよう工場での大量生産を検討。3年をかけて研究開発しました。合わせるライスは酢飯。酢飯でカレーといえば、くら寿司が15年に発売した“すしやのシャリカレー”が記憶にあるところ。確かに、冷やしたルウと酢飯の相性はよさそうです。
 食のトレンド情報に、初めて「冷やしカレー」のキーワードが上がったのは、05年。外食市場では、冷凍庫でカッチカチに凍らせたルウをクラッシャーで一気に粉砕してご飯に添えるメニューが話題になりました。

過去のコラムにみる「異常気象と食料供給の深刻化」

気象庁は6/9、「エルニーニョ現象」が発生しているとみられると発表しました。「エルニーニョ現象」が起きると日本では冷夏になると思われていますが、地球温暖化に加え、今冬の「ラニーニャ現象」の影響で日本付近は暖かい空気に覆われやすいことから、今夏は高温傾向が続き、降水量の見通しも平年並みとみています。
 日本で「エルニーニョ現象」が発生するのは、2018年秋~19年春に観測されて以来。当時の「himeko’s COLUMN」を読み返すと、18年9/25のコラムでは、9月に入り曇りや雨の日が多くなり、野菜が高くなるのではと心配し、前年、秋の長雨と台風の影響で葉野菜の価格が高騰。リンガーハットが“ちゃんぽん”を値上げ、サラダクラブも品薄状態で値上げせざるを得ない状況であったこと。一昨年も、同様であったため、“異常気象と野菜の価格高騰の常態化”を嘆いています。同年12/17のコラムでは、秋に入り気温が高い日が続いたため野菜の成長が早く、鍋野菜の価格は安くなっていたのに、12月に入っていきなり気温が下がり、一転、低温と大雪による鍋野菜の高騰を懸念しています。
 その前は、14年春~16年春。14年5/26のコラムでは、「メニュー提案、販促案に【季節×気候×経済】の方程式を」のタイトルで、5年前、09年8/10のコラムを紹介。天候不順で、卸値が倍以上になっている野菜もあること。折しも、前年秋にはリーマンショックが発生。高騰した鍋野菜には手を出しづらく、節約志向が充満した家庭の食卓には、価格が安定している根菜を使った「カレー鍋」や「トマト鍋」が上ったとあります。〆の文章は、“【季節×気候×経済】の(中略)考え方は、気候変動が年々激しくなり、加えて食料連鎖も経済状態も国家間の関係を無視しては成り立たない今、ますます重要なのではないでしょうか”。
 このときから14年。線状降水帯発生による大雨や、すぐに巨大化する台風やハリケーンによる洪水。干ばつや熱波とそれによって発生する山火事、寒波による大雪被害などの気象現象に加え、ウクライナ危機がもたらした食品価格の高騰、アジア各国の経済発展よる食料の争奪戦などなど。食の供給を取り巻く環境はますます深刻化しています。

豆の話

 最近、週末は朝から豆を煮込むことが多くなりました。レッドキドニー、白いんげん豆、青えんどう豆、ひよこ豆など、前日の夜、料理に使う豆をたっぷりの水に漬けて置きます。翌朝には二回りも三回りも大きく膨らんでいて、“さあ煮込むぞ”と思わせてくれます。
 ゆでた豆の缶詰もありますが、乾燥豆を戻すところから始めるのは、豆をゆでていると甘くてほくほくとした香りがキッチンいっぱいに広がり、幸せな気分になれるから。もうひとつの理由は、“絶対においしい料理がいただける”という期待感を高めてくれるからです。 
 合わせるのは、牛肉や豚肉、鶏肉や鴨肉と、ハムやベーコン、ソーセージやウインナーなどの畜肉加工品の中から。たっぷりの野菜と合わせてイタリアンなスープにしたり、玉ねぎやにんにくなどの香味野菜と合わせて豆とソーセージが主役のフレンチ風のスープにしたり。牛肉と合わせてメキシコ料理の「チリコンカン」を作ったり、鴨やラム、生ソーセージなどを贅沢に使ってフランス南西部の郷土料理「カスレ」に挑戦したり。肉や畜肉加工品のうま味と塩味、香りと脂がたっぷりとスープに溶け出し、それを豆がお腹いっぱいに吸い込んで。おいしくならない理由が見つかりません。フレンチ風のスープは、仕上げにレンズ豆を加えると、ポテッとした煮込み料理にもなります。
 豆料理は世界中に広がっていて、穫れる豆によって料理が異なり、加工の仕方もさまざまです。例えば、北南米や欧州には煮込んだ料理が多い一方、中近東やアフリカでは豆を潰してコロッケのように揚げた「ファラフェル」が有名です。東アジアでは豆から豆腐や納豆、みそやしょうゆを製造し、豆腐は水分を抜いて豆腐干や高野豆腐に加工。もちろん煮豆は日本の伝統食ですし、北陸や東北には大豆を潰して平たくし乾燥させた保存食「打ち豆」もあります。
 豆はタンパク質と食物繊維が豊富で、ビタミンやミネラルをバランスよく含む栄養的に優れた食品。卵が命の元のように、豆は植物の種子、発芽の元です。“食べれば絶対にパワーをいただける”。そんな気になれるのも豆の魅力です。

“チップ”という商習慣

 今年のゴールデンウイークは、海外に行く人よりも国内旅行や身近なレジャーを楽しむ人が多かったようです。でも夏休みは、4年ぶりの海外旅行を計画している人が増えるでしょう。友人がゴールデンウイークにハワイに行ったそうで、日本人が少ない分、本土から旅行に来ている米国人が目立ったと話していました。そしてもちろん円安の洗礼も受けたようで、ただでさえ高いハワイの外食費がさらに高くなり、そこに州税とチップが加わった金額に驚愕したと。
 チップという日本にはない商習慣は、慣れていない私たちにとっては面倒で、やっぱり損した気分になることは否めません。レシート下部の「サービス料」、頼んでもいない「お通し代」、仲居さんへの「心付け」など、日本にも同様のものはあるのですが。
 初めて米国に滞在したとき、タクシーでもホテルでもレストランでも、どこでもチップが必要で常に1ドル札を用意していないと困ってしまう毎日に、なんて面倒で損する“きまり”なんだろうと思っていました。特に、当時はビンボー旅行。チップがサービス業で働く人たちの大切な収入源だということは理解していましたが、上乗せされる金額に素直に納得できなかったのは、やはり日本にはない商習慣だからでしょう。
 しかも当時は、ウェイトレスがガムを噛みながらテーブルにやって来て、腰に手を当てながら“早く決めなさいよ”という態度(に見えた)で注文を取り、サーブしながら同僚と大声で無駄話をし、注文を間違っても言い訳しかせず・・・。そんなことが珍しくなかったような。そして最後は決まって笑顔で「エンジョイ?」。“エンジョイできるか!”と心の中で叫んでいました。それでもチップは払うのです。“おまえのサービスはチップに値しない!”という内容をスマートに表現できる忍耐力も語学力も勇気も持ち合わせていません。
 当時のチップは10%程度だったと記憶していますが、現在の米国では飲食店のランクによって15~25%のようです。円安の今、“旅行の醍醐味は大盤振る舞い”を常に心で唱えていないと、小心者の私は心身症になってしまいそうです。

憧れのスーパー、逗子のスズキヤさん

 先週の金曜日5/26、4年ぶりに「逗子海岸花火大会」が開催されました。弊社は花火大会に合わせ、スーパーマーケットの「スズキヤ」さんにご協力をお願いして、ある海外の食品会社のブランディングを目的としたキャンペーンを行いました。花火大会会場の逗子海岸やそこまでの道筋に展開する惣菜販売コーナーに、スズキヤさんの商品と一緒に並べていただいたり、アピールのための、のぼりやパネルを設置させていただいたり、スズキヤさんとのダブルネームで製作したうちわを配らせていただいたり。私は、逗子駅前店でうちわを配るお役目です。
 スズキヤさんは、お手本にしたいスーパーとして業界でも有名です。中村会長が社長時代から日本中を周って見つけ出し、交渉をして店頭に並べた、他店にはない魅力的な商品と出合えることが、スズキヤさんの魅力です。生鮮も同様です。こんなものが欲しいなと思うものがちゃんとあって、おかしな偏りがないのです。また“ブイヤベースの素”など、自力では生かしきれない憧れの素材をレストランレベルの料理に仕上げてくれるオリジナル商品も開発しています。もちろん、お惣菜もピカイチ。“国内産活鰻うなぎ”は、活鰻を裂くところから自社で行っています。
 お客様は高齢の女性が多く、皆さん地元の方のようです。うちわを受け取りながら、いろいろなお話をしてくださる方もいらっしゃって。スズキヤさんでの買い物が、ちょっとウキウキするようなエッセンスとして、日々の生活に溶け込んでいることが伝わってきます。だからでしょう。店内で働いている方々が、元気で楽しそうなのです。常に何かすべきことがないかを探し、よりよくしていこうという前向きな気持ちが、どなたからも伝わって来ます。
 スーパーの「ひまわり市場」が好きだからという理由で、退職を機に、山梨県北杜市に移住した友人がいます。私も逗子に住みたくなりました。