桜の開花宣言が列島を駆け上り、やっと春本番です。料理上手な女性にお呼ばれしたディナーは、新玉ねぎのポタージュ、グリンピースのソテー・エルブドプロバンス風味、キャロットラペ、グリーンアスパラガスのサラダ、メインのミラノ風カツレツにルッコラがたっぷり。私からのお返しは、バルサミコのシロップをからませたイチゴとオレンジを添えたアイスクリームです。早春の料理を堪能しました。
春野菜は、料理をしている最中から心弾みます。新玉ねぎは、レンチンしてカツオ節とぽん酢しょうゆでいただきます。スライスして生のままいただくのもいいのですが、加熱すると甘みがぐんと増します。新じゃが芋は、小粒のものなら皮付きのまま塩ゆでするのが一番。春キャベツが出回ったら「春キャベツとアンチョビのパスタ」が定番、グリーンアスパラガスは、ゆでてチーズをふり、卵をのせてオーブンで焼きます。グリンピースはバターソテーか、スープにすることが多いかな。青豆ご飯を炊くと学生時代を思い出します。ふきはだしを利かせた薄味に。歯応えと香りを楽しみます。次の楽しみはたけのこ。両親が他界してから、朝堀りのたけのこが送られてくることもなくなり、いつもちょっと寂しい気持ちになります。
テラスのぶどうや山椒から新芽が出てきました。作家の小川糸氏のエッセイに、「山椒鍋」の話がありました。山椒が大好きな私は、「山椒鍋」を作りたくて。でも文面から読み取れる情報では、我が家の盆栽のような木で採れる量ではどうも足りなさそう。もう少し待って安くなったら爆買いです。でも、“いざ、山椒鍋!”と意気込む頃には、気温はぐんぐん上がって初夏の陽気になっているのかも。恨めしや温暖化。
投稿者: himeko company
脱脂粉乳と学校給食
大人になってたまに話題に上るのが学校給食。つい先日も高校時代の同級生と「脱脂粉乳」の話で盛り上がりました。“おいしくなかった”“あれで給食が嫌いになった”という発言は定番。次のテーマは必ず、いつ牛乳に切り替わったか。全員、違う小学校に通っていたから、この話題はかなり盛り上がる。“小学校の所在地が街中から郊外へと外れていくほど脱脂粉乳の飲用期間は長くなる”というのが私の持論で、小さな街の小学校に通っていた私の場合4年生で、仲間内では最長です。因みに、生まれも育ちも東京で脱脂粉乳を飲んだことがある同年代の人を私は知りません。
(一社)日本乳業協会によると、脱脂粉乳の給食が始まったのは、1946年(昭和21)。米国の民間団体の援助によるララ物資と呼ばれた救援物資のひとつとして東京、神奈川、千葉の小学生に提供されたそう。58年(昭和33)には、一部地域で脱脂粉乳が国産牛乳に代わり、64年(昭和39)には1年を通して国産牛乳が提供されたとあります。ならば、私は飲んでいないはず。おそらく、脱脂粉乳の在庫処分の役割が地方の小さな街に回ってきたのでしょう。
戦後、米国から送られた脱脂粉乳は子どもたちを栄養失調から救ってくれました。そして今、経済的に不安定な家庭に育つ「貧困状態の子ども」たちが9人に1人いると言われている日本において、学校給食が唯一の食事で栄養源という子どもたちがいます。一方で、食品価格の高騰や給食費の未払い世帯の増加などを理由に、給食を一時停止する自治体も出てきて、学校給食を取り巻く環境は悪化しています。
2025年から「大学無償化制度」という何とも中途半端な支援制度が始まります。急速な少子化に歯止めをかけることも、子どもたちの教育を受ける権利を守り、機会の平等を保つことも、もちろん大切です。が、何事も“衣食足りて”。「給食費の無償化」を急ぐべきだと考えます。
自律走行ロボットによるデリバリー、やっと始動
食品を運ぶ自走ロボット。「食のトレンド情報」で初めて取り上げたのは、2016年11月。米国・ワシントンDCで、スターシップ・テクノロジー社が開発した「無人自走ロボット」によるグロッサリーやレストランの料理のデリバリーテストが行われているという内容です。因みに英国では、このロボットをデリバリーサービスに使用しているレストランが既に登場していて、ヨーロッパでは複数の国で実用化されていました。
それからおよそ7年。ようやく日本においても自律走行ロボットによる料理配達サービスが東京・日本橋エリアで始まりました。Uber Eats Japan(ウーバーイーツジャパン)、三菱電機、米国のスタートアップ企業Cartken(カートケン)が業務提携した事業で、ウーバーイーツが同サービスを提供するのは、米国に続き世界2ヵ国目です。三菱電機が日本仕様への適合と導入、運用を担当。Cartkenがロボットを設計し、ウーバーイーツアプリ上で展開されます。
ロボットは、7年前にワシントンDCでテストされたものとほぼ同じ6輪バギー車に似た形。GPSやカメラ、センサーなどを使って障害物を避けながら走行し、歩行者に遭遇したら脇に寄って道を譲るようプログラムされている点、ロボットが目的地に到着したら、お客はアプリケーション・コードを使って商品を受け取る仕組みなど、基本となる設計やシステムは当時とそれほど変わってはいないでしょう。何事においても実用化までに時間がかかるのは、日本のお家芸。慎重さ故ととらえられなくもありませんが、時勢の後追いは否めません。
ロボットの稼働時間は平日10~17時。夜道は怖いし、大きな歩道がある上品な街じゃないと働けないよね。
家の近くに「まいばすけっと」がオープン!
家から徒歩4分の場所に「まいばすけっと」がオープンしました。徒歩5分に「マルエツ プチ」が、徒歩6分に「ライフ」がある買い物環境。たれが付いていない納豆を売っているのは、「まいばすけっと」だけです。以前「himeko’s COLUMN」で書きましたが、私は“納豆に付いているたれは使わない派”。“たれなし納豆”を求めて徒歩19分の離れた「まいばすけっと」に通っていた身にとって、この上ない幸せです。オープン前日、前を通りかかったとき準備をしている店員に思わず「たれなしの納豆、売りますか」と尋ねたくらい。オープン当日は出張で行けず、翌日に行ったら、“たれなし納豆”は売り切れていました。
イオン系小型スーパー「まいばすけっと」は、ドミナント戦略で有名です。月に1度通っている神奈川県某所。バスに乗っている5分ほどの間に「まいばすけっと」を3店舗数えることができます。特定の地域内への集中的な出店は、近隣の生活者の認知度を高め、親しみやすさを植え付け、生鮮食品を始めとする品揃えはコンビニでは拾い切れない需要をある程度満たし、イオンのPBや仕入れのスケールメリットで価格訴求を可能にしています。
今回オープンした場所も、高齢者の買い物難民が多い地域。「まいばすけっと」の登場を、私の何倍も喜んでいらっしゃるでしょう。ただ「まいばすけっと」に対する私の印象は“雑さ”。とても残念なことですが、どこの「まいばすけっと」を覗いても同じ印象です。店内の造りにも、商品の品揃えにも、商品の配置にも、商品自体にも、セルフレジにも、店員にも、すべてに“雑”を感じるのです。“雑”が価格に繋がるとは、決して言ってほしくないと思います。“たれなし納豆”一択の目的通い。私の「まいばすけっと」ルーティンになりそうです。
「癒やしニーズ」と「甘じょっぱ」
今年も「食市場のトレンド相関図」を作成しました。日常生活は取り戻したかのように思いますが、経済成長を伴わないインフレ、日本の経済力の低下など、先行き不安は解消されないままの日々が続き、「癒やしニーズ」はますます強くなっています。今年トレンドとして挙げたキーワードの傾向は、過去の先行き不安だった年と同じ内容のキーワードが多く、それがさらに深化していることです。
例えば、「NEXT甘じょっぱ」。「甘じょっぱ」は、「癒やしニーズ」が強くなると派生するキーワードで、過去には、2007年に塩味のジェラートやチョコレートなどのスイーツが人気になり、飲食店では「ゲランドの塩」などブランド塩をウリにしたスイーツが提供され、マクドナルドが「マックグリドル」を発売しました。2000年代は、給与が伸び悩み、「実感なき景気回復」と言われた時代。不況対策としての量的金融緩和政策を06年3月に解除したことから、翌07年から景気の転換局面に入り、リーマンショックが追い打ちをかけました。
その次は、15年。消費税が5%から8%に引き上げられた翌年で、節約志向が定着。生活が良くなっていないと感じる生活者は、4年後に予定されていた10%増税に猛反対していました。この年は、甘いクレープにトリュフやキャビアを合わせたり、最近日本でも見られるようになった「ドーナツバーガー」が米国でブレークしたり。その米国の甘じょっぱを代表する老舗ハム店「ハニーベイクド・ハム」が日本に初上陸しました。
今年は、「甘じょっぱ」感がより濃厚になり、かつ大人の風味や辛味が加わってリッチなテイストに仕上げているのが特徴。次のステージにアップしているので「NEXT甘じょっぱ」というキーワードで表現しました。
「癒やしニーズ」が高まると「濃い系」の味も求められます。ペットボトルの飲料やスナック菓子、氷菓や調味料、ピザやラーメンなども濃い系が続々登場。しかも今年は、過去の「濃い系」よりもさらに濃い味の食品やメニューが多く、「濃厚系」をキーワードにしました。
米国の「TVディナー」
主食とおかずを組み合わせたワンプレートタイプの冷凍食品の市場規模が急拡大しているという記事が、2/14の日経MJ(流通新聞)に掲載されていました。インテージによると、2023年の推計市場は86億円と17年比で7.7倍に達し、年代別にみると、1人あたりの購入金額が最も多いのは60~70代。ただ、金額の伸びが目立つのは30代以下で、30代の購入金額は6年間で2.4倍に。メーカー各社は、若年層を意識した商品を相次ぎ投入。中でもニチレイフーズの、「デミグラスハンバーグ&ナポリタン」「チキン南蛮&ボロネーゼ」「厚切りベーコンのグラタン&オムライス」など洋食の王道メニューを組み合わせた「三ツ星プレート」シリーズが好調だといいます。
この記事を読んで、1970年代に初めて聞いた「TVディナー」という言葉を思い出しました。「TVディナー」とは、米国において、例えば肉のトマト煮とグリンピースのバターソテーなど、メインディッシュと付け合わせが一緒にトレイにセットされた冷凍食品のこと。テレビを見ながらでも作れることから、このように言われるようになりました。食事の簡便化を皮肉混じりに表現した言葉なのかもしれません。
当時、「TVディナー」を日本の食事スタイルに置き換えた場合、ご飯、焼き魚、和え物が仕切りのあるプレートに盛り付けられて冷凍されているという発想になり、すべての料理をちょうどよい温度に温め直すことはできない。従って日本ではTVディナーの展開は難しいという結論に行き着きました。ご存知の通り、電子レンジ加熱は食品に含まれる水分量や大きさ、形に大きく影響されるからです。その点、米国の料理は電子レンジに向いていると言えますし、だからTVディナーなるものが登場したのでしょう。
ピザだけで食事を済ますなんて考えられないという時代。今より、ずっと日本の食のカタチが固定化されていました。なんだか嘘みたいな話です。
食用コオロギのCricketFarmが倒産
食用コオロギの養殖事業を展開するスタートアップCricketFarm(クリケットファーム)が倒産しました。CricketFarm は、2021年8月、長野県岡谷市で設立。長野県の諏訪地域では古くより昆虫を食す文化が根付いていて、養蚕で栄えた岡谷市も蚕のさなぎをタンパク源として食してきた歴史があります。
食用コオロギを食市場のトレンド講演で初めて取り上げたのは、19年。「オルタナフード」というキーワードの中で紹介しました。「オルタナフード」とは、食糧問題、環境問題など食に関わる問題の解決や、食の伝統の保護に繋がる食材のことを言います。
徳島大学発のベンチャー企業グリラスが、コオロギ約30匹分の粉末を練り込んだパン「クリケットブレッド」を開発したり、昆虫食を開発するMNH(エムエヌエイチ)が、カナダ産のコオロギ粉末を国産有機玄米と混ぜ合わせて「スーパーコオロギ玄米スナック」を製造したり。また、埼玉県戸田市のアールオーエヌは、「コオロギ100匹が練りこまれたうどん」を昆虫食の通販サイトで発売しました。一方、熊本市には、食用のカブトムシなどが買える昆虫食品自動販売機がお目見えし、物珍しさからか、毎月数百個と予想以上の売れ行きになりました。因みに、フランスや米国ではかなり以前から昆虫スナックはスーパーなどで販売されていて、自宅で食用の昆虫を飼育する副業をしている人も少なくありません。
CricketFarmの事業が軌道に乗せられなかった最大の理由は、やはりコオロギ食への抵抗を払拭できなかったからでしょう。何もコオロギまで食べなくても。コオロギだけでなく、日本においてプラントベースフード(PBF)が欧米ほど広がらないのは、もともと肉食過多ではないこと、宗教的制約がないことに加え、食に対して保守的な国民性であることも大きいと思います。弊社は今年の食市場のトレンドキーワードに「ハイブリッドPBF」を挙げました。100%植物性ではなく、動物性と掛け合わせることで、おいしさも損なわないし、ハードルも下がります。“なんちゃってヘルシー”“なんとなくSDGs”。日本の食市場において頭の片隅に置くべきキーワードです。
ただ料理が好きなだけなのに
最近、私の周りの女子の間で話題になるのが、「つくたべ」。NHKの夜ドラ「作りたい女と食べたい女」のことで、2022年に放映されたシーズン1の再放送を見て、今年1/29から始まったシーズン2を欠かさないという女子が増えています。ストーリーは、料理が好きだけれど少食の野本さんと、食べることが大好きで作ることにも興味がある春日さん2人の、料理を中心とした日常。2人は同じマンションの同じ階の一部屋はさんだお隣さんです。
「つくたべ」には、料理好きな女子には“あるある”なことがたくさん。例えば毎日おいしそうなお弁当を作ってくる野本さんに対して、男性社員だけでなく女性社員からも発せられる「いい奥さん(お母さん)になる」「結婚した人は幸せだ」などの言葉。料理が好きなだけなのに、なぜ結婚や育児に繋げるのか。息子が料理をするのが好きだと言ったら、女児のママ友から一斉に「うちの子と結婚して」と言われたことを思い出しました。食べるのも作るのも好きで、料理上手な女友達がいますが、ほとんどが独身です。
私は、仕事でストレスがたまると、いきなり料理を始めます。夜中に起き出して翌日の昼食を仕込んだり、手製の冷凍食品を作り置きしたり。家庭においてキッチンは唯一、手を使う創造の場。頭も使いますが、何より手を使い、火を操り、水に触れることが、ストレス解消にはもってこいなのです。
一緒に料理をして食事をすることに幸せを感じる野本さんと春日さん。幼い時から男の子に興味がなかった野本さんは、“これは同性愛なのではないか”と思い始めるのですが・・・。そんな展開もありなのでしょう。でも私は、決めつけなくてもいいよと言いたい。一緒に楽しく料理を作り、一緒においしいねと食べることは、恋愛感情がなくても幸福感に包まれるものなのです。
「KDDI×ローソン」と「ビッグデータ×AI」
三菱商事とKDDIがローソンの株式を50%ずつ保有する「共同経営」体制へ移行すると発表。KDDIの思惑を取り上げる情報が多い中、KDDIの全面協力を得るローソンの今後の動きによっては、コンビニ業界の戦略に大きな変革が起きるのではないかという意見もあります。徹底した効率化と圧倒的な商品開発力で揺るぎないものになっていたセブンイレブンの地位が、携帯キャリアの約30%のシェアを占めるKDDIが持つ顧客のビッグデータをAIによる分析で有効活用すれば、ローソンに取って代わられる可能性もあるというものです。
“ビッグデータ”。懐かしい単語です。「2013年 食市場のトレンド」でキーワードに挙げました。当時、コンビニ業界は、ローソンの「Ponta(ポンタ)」やカルチュア・コンビニエンス・クラブの「Tポイント」などのポイントカードや電子マネーの普及によって、年間延べ150億人分の購買履歴が収集されていました。それまでは、店員がレジに入力した顧客の性別や年代といった大まかな情報しか得られなかったものが、詳細な個人情報を登録するポイントカードなどにより、あらゆるマーケティングの材料に活用できる“宝の情報”に生まれ変わったのです。
が当時、データを集めに集めても、それを分析するのがひと苦労。そこから有効な戦略を構築できるのかというそもそも論も起こっていました。そこで、ローソンやサンリオなど流通、サービス企業が投資ファンドを立ち上げ、米国・シリコンバレーのIT企業に出資。日本企業が持つ膨大な販売情報や顧客情報といったビッグデータを最先端のデータ解析技術と結び付け、効果的な商品開発や販売促進に繋げる計画を立ち上げました。さらに三菱総合研究所やTOPPANホールディングス(当時は凸版印刷)は、企業に向けてビッグデータの活用支援サービスをスタートさせています。
ビッグデータのAIによる分析のスピード、正確性、多面性、重層性などは、AIが存在していなかった当時とは比較にならないでしょう。が、データ活用の前提になるのは、仮説の立て方と分析の道筋、結果からの導きと具現力。そこに人間の経験と知恵と想像力が不可欠であることは変わらないと思います。
おでんの季節到来
寒さも本格的になり、おでんの季節が始まりました。私のおでんは、東京風。昆布とカツオのだしにしょうゆ仕立てです。具材は、きわめて普通。「ちくわぶ」は上京して初めて出合い大好きになりました。息子が成長期の頃、タンパク質補給の意味で鶏の手羽元を入れるようになり、今も続いています。里芋も入れます。皮をむいて天日干しにしてから煮込むと、型くずれしにくく、味が濃くなって、もっちり感も増すように思います。
静岡県西部出身の私のおでんの思い出は、駄菓子屋。コンロの上に大きな丸いおでん鍋。串に刺さったいろいろなおでん種が煮込まれていて、真ん中には赤みそだれを入れた壺が。好きなおでん種をみそ壺に沈めるか、イワシとカツオの粉、青海苔を合わせただし粉をかけるか。子どもの頃は甘じょっぱくてコクのある赤みそだれが好きで、たれで服を汚し、よく母に叱られたものです。だし粉と赤みそだれ。東の駿河と西の三河の食文化が融合しています。
冬に地方に行くと地元で人気の居酒屋を探し、おでんと日本酒で身体を温めます。青森で出合ったおでんは、しょうがおでん。具材には、さつま揚げを四角く薄く伸ばした「大角天」やホタテやツブ貝などの海の幸が入ります。たれは、赤みそを濾した津軽みそにたっぷりのおろししょうがを混ぜ合わせます。「青森おでんの会」のHPによると、厳冬期、青函連絡船の船客に身体を少しでも温めていただこうと、1軒の屋台がみそにしょうがをすりおろして入れたのが喜ばれ広まったとのことです。
宮崎県都城市のおでんは、練り製品よりも畜肉や野菜がたっぷり入ります。特徴的なのは、トロトロの軟骨、キャベツと豆もやしに加え、鶏挽き肉やキャベツ、餅などの具材がたっぷり入った特大サイズの巾着。〆に、おでんつゆで炊いて卵でとじた雑炊か、おでん汁かけ飯がいただけます。動物性のうま味が利いたおでんならではです。