1000円でしっかり楽しめるスペインのバル

 先月、スペインに行きました。南部のアンダルシア州の街を転々とする旅行です。イタリア同様、スペインも北と南の経済格差は大きく、独立運動が起こっている、バルセロナを州都に置くカタルーニャ州と比較すると、州民1 人あたり生産所得格差指数は3倍の開きがあります。
 そんな南部は、物価が安いです。スペインと言えば、バルとタパス(小皿料理)ですが、タパスは3ユーロぐらいでいただけます。メニューの一番上にあるのは、どこの店もほぼ「ハモン・イベリコ」。イベリコ豚の生ハムです。これがパン皿程度の大きさの皿に盛られてきます。肉や豆の煮込み、チーズも同様。3-4人でつまみ程度にいただくなら、充分な量です。グラスワインは1.5ユーロ程度。ですから、一人1000円もあれば、しっかり楽しめます。
 スペインではメインの食事は昼食です。今でもシエスタの習慣が残っていて、14時から17時、道路に張り出したパラソル付きテーブルを囲んでゆっくりとランチを食べながらおしゃべりをしてお休みします。だから店はほとんど閉店。買い物には不便で、17時の再開を待たなくてはいけません。“郷に入れば郷に従え”と、私も3時間飲んだり食べたりして過ごすのですが、昼のワインは魔物。眠くなるわ、だるくなるわで、もはやショップ巡りの元気はなし。3時間も休んだ後、また仕事に戻れるスペイン人ってすごいと感心した次第です。