今年もいよいよ忘年会の季節。今年の〆市場はどうでしょうか。
昨年実施されたぐるなびの調査では、“夜の外食の〆のメニューとして思い浮かぶもの”として、デザート・スイーツ類が首位になりました。話題になったのは“〆パフェ”です。10月には東京・渋谷に、北海道発の“〆パフェ”専門店「パフェテリアベル」がオープン。〆に合うようにフルーツとアイスの甘さや酸味を調整した、さっぱりとした味わいのパフェが人気でした。同様に、“さっぱり〆たい”酔客にウケたのが、かき氷。東京・六本木の「yelo」は、朝5時まで営業する店。アルコールを揃えてバーとして運営しているものの、〆のかき氷目当てのお客さんがほとんどだと言います。
居酒屋チェーン各社も、〆による客単価アップを狙って知恵を絞りました。「養老乃瀧」では、かつてランチ用に販売していた「養老牛丼」を〆メシとして十数年ぶりに復活。一方、「旬鮮酒場天狗」では、深煎りのイタリアンエスプレッソコーヒーを使用したゼリーを、「鳥貴族」は定番のアイスのほか、スペインの揚げ菓子チュロを揃えました。
飲酒をすると、排尿などで体内の塩分量が低下します。また、アルコールは肝臓で分解され、二日酔いの原因になる猛毒のアセドアルデヒドが発生します。このアセドアルデヒドの分解をスムーズにするために、アラニンやオルニチンといったアミノ酸が必要になります。かつて〆の王道と言われたラーメンには、塩分もこれらのアミノ酸もしっかり入っています。酒を余り飲まない今の若者たちには、そんな体の欲求は起こらないでしょう。〆のバリエーションがスイーツに流れるのも理解できます。