韓国平昌で行われていた冬季オリンピックが終わりました。日本中の在宅婦人は、心配半分、うっとり半分で男子フィギュアスケートを見たのではないでしょうか。
スポーツ選手にとって、食事はとても大切です。体重の変動がパフォ―マンスを左右するという意味では、冬季オリンピックの競技の中でも、フィギュアスケートが圧倒的に食事に神経を使う競技でしょう。
2010年のバンクーバー冬季オリンピックで3位に輝いた高橋大輔選手が、海外遠征時、お腹が空いたときは食事管理を依頼している日本の栄養士にその都度電話をすると言っていました。小さなおにぎり1個なら食べていいなど指示を受けるのだそうです。少しでも体重が増えると、回転のバランスが崩れ、動きの切れも悪くなるのだとか。といって、体重を減らせば体力が落ちる原因にもなり、ベストなバランス状態を維持することはとても難しいのだと思います。
ソチ冬季オリンピックに出場した、キャンドル・スピンで有名なロシアの女子フィギュアスケーター、リプニツカヤは摂食障害を患い、平昌前の昨年秋、19歳で引退しました。同じくソチに出場した女子フィギュアスケーターの鈴木明子選手も、摂食障害だった過去を公表しています。厳しい練習と自由の少ない生活だけでも若い女性にはストレスなのに、それを発散させる手段のひとつでもある食を制限されるとなると、その辛さは容易に想像できます。
生活のすべてを競技にかけてきて4年に1度があるから、私たちはこんなにハラハラドキドキして、涙が出るほど感動するのだと改めて思った2週間でした。