日本経済新聞社がまとめた2018年度採用状況調査の結果で、百貨店・スーパー、外食・その他サービスの分野で内定者の確保が進まなかったことが分かりました。
百貨店・スーパーでは計画を下回る企業が目立ち、ライフコーポレーションは17年実績比4割増となる230人の採用を予定していましたが、内定は214人でした。外食・その他サービスは、17年度実績に対して内定者数は3.6%増えましたが、計画値を14.3ポイント下回り、外食大手のコロワイドは内定者が75人と、計画の約半数にとどまりました。
一方、大学生を対象とした2018年就職希望企業ランキング(キャリスタ就活)で200位以内に入っている小売り・フードサービスの会社は、ニトリ(47位)、三越伊勢丹グループ(129位)、アマゾンジャパン(140位)のみ。小売り・フードサービスのみの企業に絞れば、スーパーではイオンリテールが、コンビニではローソンが上位に入りますが、外食企業はひとつもありません。
地方のスーパーでは、出店攻勢をかけたくても人手不足がブレーキをかけます。あるスーパーの社長は、レジ係を時給1500円で募集しても応募がないと嘆いていらっしゃいました。外食企業は長い間、パートの学生でも調理ができるように業務用食材を多用し、レシピの簡素化を図ってきました。そして今は、ベトナム人を積極的に採用しています。
スーパーではレジの無人化が、外食店では厨房内でのロボット化が進められています。必要は発明の母というように、困難は改革のチャンスです。