言い方を変えれば別物? 最近目にして驚いたのは、「水炒め」。NHK「きょうの料理」で、料理研究家の脇 雅世氏が紹介していた料理法です。きっかけは“油を控えたい”という夫の一言からとか。油の代わりに少量の水を熱して素材に火を通す手法で、くっつかないフライパンを使い、水分の蒸発が速いようなら途中で水を足すなどして仕上げます。<炒め物には油>という固定概念があれば、<水で炒める>は新鮮です。でも手順を見ると、これは<炒め蒸し>または<蒸し煮>。ただ水の量は大さじ1杯など少なく、あたかも<油を水に置き換えたヘルシーな新しい料理法>という伝わり方をするだろうことは容易に推測できます。
今春、UCC上島珈琲がアイスコーヒーの新定番として提案しているのは、「水淹れコーヒー」です。年間を通してアイスコーヒーを楽しむ生活者が多いという調査結果を得て、雑味が少なく、すっきりまろやかな味わいで香り豊かな「水淹れコーヒー」に注目。ひと晩水に漬けておくだけで手軽に「水淹れコーヒー」が楽しめる家庭用のバッグタイプ製品を発売しました。「水淹れコーヒー」。これ、いわゆるコールドブリュー、「水出しコーヒー」です。今後、ペットボトルやリキャップ缶製品を投入するほか、外食店でのメニュー導入を提案する予定です。“水出しは知っているけれど、水淹れって?”。<未知の淹れ方のコーヒー>として興味を持つ生活者は多いだろうことは容易に推測できます。
関西の「水炊き」は、まさに水で食材を炊く(煮る)し、「水煮」は魚や野菜の保存方法。例えば「水揚げ」と表現する新手法はあるのかと考えても、「(水から)ゆでる」と同じだからあり得ず。「水焼き」は料理法としては見当たりませんが、シャープが“ウォーターオーブンヘルシオ”の説明で、100℃以上の高温状態にした“過熱水蒸気”で食品に大量の熱を伝えることを「水で焼く」と表現しています。