新しい商品を試すとき、その食品に何を期待するかによって、評価が大きく変わります。
mizkanグループの「ZENB(ゼンブ)」ブランドから、黄エンドウ豆のヌードルが発売されました。パスタやうどんに比べて食物繊維とタンパク質が多く、糖質が少ないのが特徴です。
私の勝手な思い込みは、「うどんやパスタのように食べられるヘルシー麺」。しかも米国で代替肉の素材として利用されているアレルギーの心配が少ないエンドウ豆が使われていることに、余計な好意が生まれました。
添付のレシピブックでまず勧められた食べ方は、「たまごかけヌードル」。ゆでたZENBヌードルに生卵をのせてしょうゆをかけるだけのシンプルな食べ方です。「まずはこれで、素のおいしさに感動して欲しい」というMizkanからのメッセージを強く感じ取り、その通りにいたしました。これがいけなかった。粉っぽくて豆臭い。「(ゆで湯に)塩を入れなくてもおいしく食べられます。」とあるので、そろそろ血圧が気になる私は、このメッセージも有り難く受け取り、その通りにいたしました。これもいけなかった。濃い味のソースをかけたり、焼きそば風に料理したりするのならいいのですが、「たまごかけヌードル」や、同梱されていたやさしい味わいの「きのこベジクリームソース」をかけると、味がぼけるのです。“釜玉うどん”や“クリーム仕立てのパスタ”を期待した時点で齟齬が生じているのです。
知人は、豆の香りが拡がっておいしかったと。因みに、塩を入れてゆでたそうです。私も豆は大好きです。でも頭の中は、うどんやパスタ。だから「粉っぽくて豆臭い」と感じてしまうのです。「エンドウ豆の加工食品」と思って食べれば、「豆の味がしっかり出ていておいしかった」と、感想も違っていたことでしょう。