過去にも登場した今年のトレンドキーワード-5[プチ贅沢消費]

 生活者の先行き不安感は、年々大きくなる一方。生活防衛を続ける中、節約疲れによる反動で、高付加価値商品が売れています。市場は、安価な商品と手頃なプチプレミアム商品の二極化が進んでいて、強まる[癒やしニーズ]を背景に[プチ贅沢消費]が好調です。
 東日本大震災が起こった2011年。自粛ムードが広がり、消費意欲が落ち込む一方かと思われましたが、ストレスを忘れて非日常的な気持ちになりたい「ハレ志向」が日を追うごとに強まり、“ちょっとした贅沢を楽しみたい”という生活者の気持ちが景気を刺激する要因に。[プチハレ消費]というキーワードを付けました。続く12年のキーワードは[たまハレ消費]と[小ぶリッチ]。自分が最も大切だと思うもの、価値があると判断したものに対しては、しっかりお金を使おう、たまのハレ感を味わおうという[たまハレ消費]が活発になりました。また、容量やサイズを単に小さくしただけでなく、その分、満足度を高めた[小ぶリッチ]な商品が目立ちました。
 15年には、[プチリッチ志向]が明確に。おしゃれでプチリッチなサラダが人気の「クリスプサラダワークス」の1号店が前年12月にオープン、デパ地下はもちろん、スーパーの惣菜売り場でも、サラダのプチリッチ化が進みました。NYで人気の“メイソンジャーサラダ”が上陸したのもこの年。サラダランチ手作り派の圧倒的な支持を得ました。さらには、“体によいものなら、多少高くても”“いや高いものの方が効く気がする”という[ヘルシー志向]と[プチリッチ志向]を受けて、ココナッツ、ぶどうやかぼちゃ、アマニやえごまの種子から採った[高付加価値オイル]が売れ、外食市場では値下げ競争から一転、顧客離れのリスクを抱えながら成長を目指す値上げ競争が始まり、[プレミアムFF]がキーワードになりました。
 21年には、新型コロナ禍で外食の機会が減り、家でプチ贅沢を楽しむ人が増えました。自分が価値を認めたものは少し割高でも購入する傾向が顕著になり、食飲料メーカー、コンビニや外食チェーンが相次ぎ“プチ贅沢”需要を刺激する商品を投入。[プチプラ(イス)プレミアム]がキーワードに。さらに、満足感が得られるプチリッチなテイストとして「濃い系」商品が人気を集めました。