今年も鍋商戦が始まりました

 7月に入ると鍋商戦の狼煙が上がります。冷房で冷えた身体を温めたい―。そんなニーズを狙ってか、8月発売の新商品が目白押しです。
 ヤマキは、顆粒タイプの鍋つゆの素「サッと鍋」を発売します。液体タイプの鍋つゆと比べて軽量、保存・保管がしやすい、人数に関係なくムダがないというドライタイプの利点に加え、山盛り大さじ1杯(約10g)が1人前の設計で、キューブやポーションでは難しい、味の濃淡の調整がしやすいという使い勝手の良さをアピールします。顆粒の鍋つゆ商品は、シマヤからも発売されています。因みにシマヤは昨年、麺つゆとしては珍しい、顆粒スティックタイプの「溶かせば、そうめんつゆ」「同 ざるそばつゆ」を発売しました。お弁当やキャンプなどアウトドアシーンでも手軽にそうめんやざるそばを楽しめると謳いますが、家庭利用をメインとするならば、手軽さよりも適量を自分で決められる方がうれしいし、ボトルタイプで割安になれば、食費の高騰に苦しむ生活者にもっと歓迎されるのではと思います。しかもエコ。
 一方、モランボンがこの冬ターゲットのひとつに加えたのが、若年層。ラーメンの“つけ麺”に着想を得た新テイスト「しゃぶしゃぶのつけだれ 魚介とんこつ味」を開発しました。カツオ、サバ、煮干しとトンコツのうま味に、隠し味としてゆずを加えたクセになる味わいとか。“ぽん酢だれ”や“ごまだれ”など定番の味では満足しない層にアピールします。さらにモランボンは、ラーメンテイストの野菜炒めの素「野菜ましまし炒めのたれ 背脂醤油味」「同 ガーリック味噌味」も発売予定。こちらも、若者の間で“ラーメン味×野菜”というトレンドが広がっている点に着目しての提案です。
 ドレッシングの新たな使い方を提案し続けているキユーピーの新作は、サラダだけでなく、鍋のたれ使いにもぴったりと謳う「深煎りごまドレッシング」の秋冬限定品「にんにく味噌味」と「柚子こしょう」。前者はしゃぶしゃぶなど豚肉を使った鍋に、後者は水炊きなどによく合うといいます。“豚しゃぶサラダ”と“ごまドレッシング”の相性の良さは皆が認めるところ。ドレッシングと鍋だれの二刀流。はたして皆が認める活躍ができるのか、楽しみです。