桜の開花宣言が列島を駆け上り、やっと春本番です。料理上手な女性にお呼ばれしたディナーは、新玉ねぎのポタージュ、グリンピースのソテー・エルブドプロバンス風味、キャロットラペ、グリーンアスパラガスのサラダ、メインのミラノ風カツレツにルッコラがたっぷり。私からのお返しは、バルサミコのシロップをからませたイチゴとオレンジを添えたアイスクリームです。早春の料理を堪能しました。
春野菜は、料理をしている最中から心弾みます。新玉ねぎは、レンチンしてカツオ節とぽん酢しょうゆでいただきます。スライスして生のままいただくのもいいのですが、加熱すると甘みがぐんと増します。新じゃが芋は、小粒のものなら皮付きのまま塩ゆでするのが一番。春キャベツが出回ったら「春キャベツとアンチョビのパスタ」が定番、グリーンアスパラガスは、ゆでてチーズをふり、卵をのせてオーブンで焼きます。グリンピースはバターソテーか、スープにすることが多いかな。青豆ご飯を炊くと学生時代を思い出します。ふきはだしを利かせた薄味に。歯応えと香りを楽しみます。次の楽しみはたけのこ。両親が他界してから、朝堀りのたけのこが送られてくることもなくなり、いつもちょっと寂しい気持ちになります。
テラスのぶどうや山椒から新芽が出てきました。作家の小川糸氏のエッセイに、「山椒鍋」の話がありました。山椒が大好きな私は、「山椒鍋」を作りたくて。でも文面から読み取れる情報では、我が家の盆栽のような木で採れる量ではどうも足りなさそう。もう少し待って安くなったら爆買いです。でも、“いざ、山椒鍋!”と意気込む頃には、気温はぐんぐん上がって初夏の陽気になっているのかも。恨めしや温暖化。