1/22、農林水産省が、2026年度からブロッコリーを国民生活にとって重要な「指定野菜」の1つに加えるという報道がありました。「指定野菜」には、キャベツや大根、トマト、なす、ねぎ、玉ねぎなど14品目があり、消費量が多いことが基準です。「指定野菜」に加えられると、品目ごとに一定規模の産地が「指定産地」とされ、価格が大きく下落した場合、国が農家に補給金を出して生産量を確保することになります。新たな指定は1974年のじゃが芋以来、約半世紀ぶりとのこと。当時、食生活の洋風化がじゃが芋の消費量を押し上げたことは、容易に推測できます。
農水省によると、人口減少などの影響で野菜の生産量は横ばいか減少している中、ブロッコリーは、2022年の出荷量が12年の3割増、1989年の倍に増えているとか。近年、ブロッコリーの需要が増加した理由は、タンパク質やビタミンC、B群を多く含み筋肉づくりに適しているから。とはいえ、それ以前からブロッコリーは、日々の料理や弁当に、プチトマトと並んで重宝される彩り野菜としての地位も確立していました。
一方、ブロッコリーより先に日本の食卓に上ったカリフラワーは、白くて彩りにはなりにくい、変色しやすい、料理の幅がブロッコリーほど広くないなどの理由で人気が低迷。生鮮売り場で見つけるのが難しくなっていたところ、色が白く、カロリーが低いことから、ご飯の置き換え食材として注目され、「カリフラワーライス」なるものを詰めた弁当が販売されたり、飲食店でも提供されたりするようになりました。が、今はその盛り上がりも過去の話のよう。
老いも若きも男も女も、ダイエットよりマッスル。前者と後者、野菜との親和性を考えると、いと面白し。