太る痩せるのメカニズムは、摂取カロリーと消費カロリーのバランスというのが定説。食べ過ぎれば太るし、運動すれば痩せる。だから食事の量を減らしたり、甘いものを我慢したりして摂取カロリーを抑えることがダイエットの常套手段でした。が、近年は、摂取カロリーを気にしないダイエット法が増えています。
例えば、基礎代謝を上げて太りにくい身体にするためにタンパク質中心の食事をするプロテインダイエット、糖質を極限まで減らし、足りないエネルギーは脂質で補うケトジェニックダイエット、血糖値を上げる食品を避ける、血糖値を上げない食べ方をする低インスリンダイエット、農耕が始まる前の狩猟採集型の食生活を推奨するパレオダイエットなどなど。
信州大学発のベンチャー、ウェルナスは、AI技術による動的データ解析によって個々人が必要な栄養素を特定するサービスを始めます。ユーザーが設定した目標(健康・美容・運動機能・学力など)に関連する体重・血圧・筋肉量などの生体データと、日々摂取する食事に含まれる栄養素データを解析して両者の関係性を明らかにし、生体データを改善するために個別最適化された“栄養最適食”のメニューを提案するという内容です。
この情報の中で私が驚いたのは、人によって生体データに影響する栄養素(関与因子)が異なるということ。例えば、血圧に関与すると言われている“Na(ナトリウム)=塩分”が、血圧上昇因子ではなく、むしろ血圧安定因子として働く人もいるというのです。
肥満因子として働く栄養素と減量因子として働く栄養素。自分にとってのそれが分かれば、最も信じられるダイエット法になるでしょう。