100年以上、一度も35℃を超える猛暑日になったことがない「涼しい街」として、今夏、突如注目を集めることとなった千葉県勝浦市。“クーラーをつけたことがない”“寝る前には靴下をはく”“寝床には毛布を用意しておく”などなど、連日、体感的には40℃超えを耐えている東京人には羨ましい限りです。“本当かいな?”とばかりお盆休みに行ってみました。
勝浦市と言えば、朝市が有名。ならばと早起きして出かけたのですが、途中、事故渋滞に巻き込まれ、到着したのは10時。朝市は11時までです。朝市通りには、店がポツンポツンとあるだけ。時すでに遅し。
ならば、せめて海の幸でもいただこうと飲食店に目ぼしを付けますが、どの店も開店前から列ができています。仕方なく、近くのアンテナショップ「かつうら商店」でひと休みしがてら、看板娘たちとおしゃべり。彼女たちも、勝浦市が「涼しい街」として話題になっていることに驚き、移住の問い合わせが急増していることを喜んでいました。が反面、朝市が寂しくなってしまっていることをとても嘆いていました。“三大朝市のひとつと言われると、お客様に申し訳なくて”“以前は100店ぐらい出てたけど、後継者がいなくてずいぶん減ったね”と。活気がない朝市の風景に、早く来なかった自分を責めるのは、どうやら的外れだったようです。
「涼しい街」を売り出そうと、即PRに動き出した勝浦市観光協会。観光ポスターを刷新したり、空撮動画を制作したり。そのスピード感を生かして、活気溢れる朝市を取り戻すことに、さらに尽力していただきたいと願います。因みに、勝浦市。日陰に入ると確かに風がひんやりとしていました。