脳に快楽を与える「超加工食品」と甘味料

 Newsweek日本版の2/1号の表紙は、大きなハンバーガーの画像と、“あぶない超加工食品”の見出し。思わず手に取ってしまいました。Newsweekは、時に食市場に警鐘を鳴らします。しかも過激気味に。こと、食に関しては極端に横ブレする米国の週刊誌らしい切り口の情報が、日本語で読むことができます。
 筆者の意図と多少なりとも齟齬があることを恐れずに概要を申し上げれば、「超加工食品」とは、食品を、それらを構成する化学物質のレベルまで分解。その化学物質に手を加えてから再び合成するという工程を経た食品を指し、それらは人間の脳の“弱み”に付け込むように作られている。脳に快楽という刺激を与えるため、継続的に多食化する。米国の肥満率が高いのはそのせいである。加えて砂糖(甘味料)も同様でコカイン並みに依存性が強く、米国のスーパーで売られている食品の66%に甘味料が加えられている。問題なのは、ヨーグルトやスパゲティソースなど昔は甘くなかった食品にも含まれていること。こんな感じです。
 この見解。ひとつひとつ頷けます。加工食品は日々進歩していますし、利用する生活者はますます増えています。糖分はクセになり、その常習性については広く知られているところです。日本でも、高級な食パンは甘くなっていますし、「甘じょっぱ系」の味は定着しつつあります。隠し味に甘みを加えるのは近年よくある手法ですし、外食店の料理も家庭料理のレシピも、味付けが甘くなっているように、私は感じています。
 地球環境に配慮して開発されたプラントベースミートは精肉より加工度が高く、脳の唯一のエネルギー源は分解された糖質です。食の持っている多面性を表わしています。

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