今年7月東京・青山に、パリ発、世界で約60店舗を展開するベーカリー「GONTRAN CHERRIER」(ゴントラン・シェリエ)が再上陸しました。初上陸は、2012年。この時の運営会社は、アパレルや飲食店のブランドを手広く展開しているベイクルーズグループ。今回は、不動産事業からIT開発までさらに幅広い事業をしている名鉄協商です。
場所は、フレンチレストラン「ブノア東京」や「ピエール・エルメ・パリ 青山」が入っているビル「ラ・ポルト青山」。この一帯、パリ色が一気に強まった感じです。
“Artiste Boulanger”と自称するだけあって、どの商品も芸術的。特に、ヴィエノワズリーはパンというよりケーキの見た目です。人気のクロワッサンにメレンゲが波形に絞られている「クラウドクロワッサン」はクリームが潰れないよう、テイクアウトの場合は、ひとつずつ箱に入れてくれます。冷蔵陳列されている商品は、保冷材を入れてこれまたひとつずつ箱に収まります。思わず“大変ね”とスタッフに言ってしまったのは、パン屋さんだと思うから。ここは、“Artiste Boulanger”です。
朝7時30分からプティ・デジュネ(モーニングメニュー)を提供していて、休日は朝から客が途絶えることがありません。昼頃にはパン好き女子で満員状態。買った商品は、店先のオープンテラスや2階のテーブル席でいただけます。販売スタッフは10人ほど。ショーケースに並んだ商品を客のオーダーを聞きながらスタッフがトレーに載せ、客はそれを受け取ってレジに並ぶという手間がかかるシステム。加えて、ひとつひとつ紙袋や箱に入れる包装スタイル。時間も経費も掛かり過ぎです。パン屋さんだとしたら。