小袋の話

 ハンバーガー店でポテトをオーダーするとき、日本では「ケチャップください」と言わなければ、トマトケチャップは付いてきません。私は、“フライドポテトにはケチャップ派”なので必ず、しかも2つお願いしますが、米国では何も言わなくても付けてくれます。しかも一掴み。

 その米国で今、トマトケチャップの小袋が品薄になっているとか。新型コロナウイルス禍で持ち帰りやデリバリーの需要が急増したためで、トマトケチャップ最大手のクラフト・ハインツは、急遽増産に乗り出したそうです。トマトケチャップは彼の地を代表する調味料。フライドポテトにつけるだけでなく、ハンバーガーに“追いケチャップ”をする人も珍しくなく、使用量も日本とは比較になりません。

 日本では、しょうがの小袋が足りなくなっているそうです。牛丼に付いてくる紅しょうが、寿司に付いてくるガリなどです。理由は米国と同じ。ただこちらの場合は、小規模の工場で製造されているため、増産のための設備をすぐに整えることもできず、かつコロナ後を見据えると設備投資すべきか否かは悩むところです。

 小袋と言えば、最近疑問に思っていることがひとつ。セブンイレブンの場合、チルドの「もっちり自家製焼き餃子」には「酢醬油」と「ラー油」が付いているのに、同じくチルドの「焼売」には何も付いてきません。なぜでしょう。焼売にはしょうゆと辛子をつけたいので、会社にミニサイズのしょうゆを保管し、納豆に付いている辛子の小袋を集めています。納豆と言えば、私は“納豆に付いているたれは使わない派”。生活圏にたれが付いていない納豆を売っている店がなく、捨てられないたれの小袋が冷蔵庫の中で山になっています。