新型コロナウイルスの感染を防ぐため、ほとんどの小中高校や特別支援学校は休校。低学年の子どもを持つ保護者は、子どもたちの昼食に頭を悩ませています。そんな保護者と子どもたちの食を救おうと、企業の取り組みが始まっています。
外食店や宅配食を展開するワタミは、注文した家庭にお弁当を届けるサービスを始めました。お弁当は、ご飯と4種類のお惣菜のセット「まごころ御膳」と5種類のお惣菜セット「まごころおかず」の2種。商品代金は無料ですが、配送料として1食あたり200円がかかります。またローソンは、学童保育の昼食用にとおにぎりを用意。毎週1万個、合計3万個を、希望する全国の学童保育施設に無償で提供すると発表しましたが、予想をはるかに上回る10倍以上の32万個の応募があり、ローソンはそのすべてに配布すると公表しています。
デリバリーサービスを手掛ける「出前館」と、出前館のグループ会社の「日本フードデリバリー」は、児童養護施設や子ども食堂・学童保育施設を対象に、各地域の飲食店が作ったお弁当を、申し込み先着3000食無償で提供すると表明。一方、レシピサイトのクックパッドは、「このような状況下でも前向きな気持ちで過ごせる人をひとりでも多く増やすために」と、プレミアムサービス会員向け機能「人気順検索」を3月15日まで無料開放しています。
困っている生活者や団体にとって、とてもうれしい取り組みです。企業側にとっても、自社の商品やサービスを知ってもらう、しかも平時の無料キャンペーンとは異なり、有り難いという気持ちで利用してもらえることは、かなりのメリットです。もちろん、そんな思惑はないのでしょうが。ただ少なくとも、好意を持って利用してもらえることは間違いないと思います。