マクドナルドが2月5日、バンズの代わりに成型したご飯で具材をはさんだ「ごはんバーガー」の販売を、“夜マック”で始めました。メニューは、“てりやき”“ベーコンレタス”“チキンフィレオ”の3品。バーガーで人気の定番具材です。
マクドナルドが「ごはんバーガー」の販売を始めたのは、「夕食にはパンではなくご飯が食べたい」という意見が届くようになったからとか。メインターゲットは30~40代。「このくらいの年代になると、夕食の主食は『ごはん派』という人が多くなる。そういった層にも訴求できるようにする狙いがある」と広報担当者は話します。
マクドナルドは、以前にもご飯メニューに挑戦しています。1991年に、炒飯と焼売などのおかずがセットになった中華弁当「マックチャオ」を発売。92年には、都内の4店舗でカツカレーのテスト販売をしています。理由はやはり夕食需要を獲得したい、幅広い客層を狙いたいというものです。が、いずれも長続きはしませんでした。
3度目の正直(?)。今回はどうでしょう。ご飯のバンズといえば、想起されるのはやはりモスバーガーの「ライスバーガー」。発売当初、きんぴらやつくねなどご飯との相性を意識した具材が新鮮でした。SNS上には、「ごはんバーガー」を「モスライスバーガー」と比較する声も多く、総体的に評価は高いとは言えません。
夜、ご飯を食べたいという人は、「ごはんバーガー」があればマクドナルドに行くのでしょうか。多くのお客様に来店してもらいたいという理由で「お好み食堂」になり、結果、お客様に選ばれる価値を失った飲食チェーンは数知れずです。
マクドナルドが敢えて具材を和に寄せなかったのは、プライドとモラルからでしょうか。ご飯路線を続けるのなら、マクドナルドらしい画期的で魅力的な商品を期待します。