スーパーマーケットの売り場で、長年課題になっているのが、鮮魚売り場とフルーツ売り場。そのひとつ、鮮魚売り場に変革の兆しが見られます。
今年2/6にオープンしたスーパーライフの旗艦店「桜新町店」は、鮮魚売り場に注力。さまざまな新しいチャレンジをしています。特に、簡便調理商品の販売に力を入れていて、例えば、冷凍平ケースには「オールインワンミールキット」コーナーを設置。‟えびとブロッコリーのバジルバターペンネ”‟いかの酢豚風黒酢炒め”など、中に入っているソースをかけて炒めるだけで魚料理ができ上がる冷凍キットが並びます。また、塩麹や西京みそ、無添加みそなどの漬け魚と、ほうれん草、かぼちゃ、ごぼう、トマトといったカゴメの野菜ピューレを組み合わせた、魚と野菜が同時に摂れる、「魚ベジ」シリーズも開発していて、“秋鮭ほうれん草ピューレ漬”‟からすがれいかぼちゃピューレ漬”など12アイテムほどがラインアップされています。さらには、「魚屋さんの手作りおかず」コーナーでは、魚を使った惣菜や漁師メシなどが販売されています。
一方、イオンリテールは、一部店舗で鮮魚売り場の常設コーナー「福島鮮魚便」を展開しています。漁港の競りで仕入れた魚を直送し、専任スタッフを常駐させて販売。丸魚の売り上げを伸ばしています。水産企画部の部長は、「多様な魚種(を扱うこと)で売り場が変化することが支持に繋がっている」と話します。さらに漁協側は「食べ方が分からなければ買っていただけない。店頭で販売のプロが調理の仕方を教えてくれる意義は大きい。それで食卓に魚が並び、おいしさを実感してもらえたらリピートに繋がる」と言います。
この事例、生活者の魚へのニーズをしっかり反映させて、ちゃんと売れば、魚は売れる商品であることを証明しています。