先週、米国スターバックスは2020年までに、米国マクドナルドは2025年までに、プラスティックストローを全面廃止すると発表しました。
海には、年間1000万トンのプラスチックごみが投棄され、それが海洋生物の生態系を壊しているといいます。テレビのニュースやSNSでは、鼻に入ってしまったストローを抜いてもらう痛々しいカメの様子が映し出され、それは、世界中の人々の心を動かすのに十分な衝撃でした。両社の英断にも、少ながらず影響していると思われます。
スターバックスはプラスティックストローがなくても飲めるよう、新しいプラスチックのリッド(ふた)を開発しています。結局、プラスチックなのですが、こちらは再生可能といいます。また紙製のストローの導入も考えていますが、プラスチックに比べて10倍のコストがかかるため、使用商品の値上げに繋がるかもしれません。
海に行くと、流木や小枝と一緒に、多くのプラスティックゴミが流れ着いている光景を目にします。意図して捨てたものなのか、水害で流出してしまったものなのか、それは分かりません。ただ、分解されない物質で作られたものによって享受した便利さのツケが回ってきているのは事実です。近年、多くの魚や魚の缶詰、カキやムール貝から、“マイクロプラスチック”と呼ばれる長さ5ミリメートル未満のプラスチックくずが見つかっています。既に、私たちの口に入っているかもしれません。