オレンジジュース、コーラ、カルピス、乳酸飲料、紅茶からビールまで、透明な飲料がブームです。
なぜ、透明にできるのか不思議ですね。紅茶に関しては、サントリー食品が昨年11月1日、紅茶の日を記念して透明な紅茶飲料の製法を動画で公開しています。それによると、茶葉の下から蒸気を当てて紅茶の香りが付いた水蒸気を集め、冷やして液体にしたものが透明な紅茶になるとのこと。ミルクティの場合、加える牛乳は、牛乳に含まれている成分の中から、「乳糖」と「乳清ミネラル」という透明な成分のみを抽出して使用することで、透明でありながらコクのあるミルクの味わいが実現できるそうです。
透明な飲料に関しては、テレビ番組でもいろいろ取り上げています。生活者の声は、賛否両論。クリアな感じがいいという意見もあれば、ケミカルなイメージがあってイヤという意見もあります。さまざまな声の中でおもしろかったのは、よく利用するという女性の「オフィスのデスクの上に置きやすい」という意見。コーラやジュースなど甘い飲料をデスクに置いておくと、「だから太るんだよ」という声無き声が聞こえるのだそう。でも透明なら水に見えるから気にしなくていいと言います。飲料ひとつにも周りの目を気にする乙女心、よく分かります。
かなり昔、清涼飲料の商品開発をしたとき、コンビニや自販機で手軽に買えて歩きながら飲む飲料は、ストリートファッションのアイテムとして捉えなくてはならないとメーカーに提案しました。その飲料を持っている自分が素敵に映る、ずっと持っていたいと思えるものでないといけないと。先の女性の言葉から、そんな過去の話を思い出しました。