小売各社が、日本式グローサラントの形を模索する中、成城石井が昨年9月、初めてのグローサラント業態店「トリエ京王調布店」をオープン。月次で当初販売計画の2倍を売り上げていると聞き、行ってみました。
何を以て“グローサラント”と言うのか未だ明確ではありませんが、スーパーなどが食品の販売促進のために販売している商品を材料に使った料理を外食スタイルで提供。家で作りたいと思ったお客様に、食品を購入していただくという循環を狙った業態という概念が、今のところ広がっていると思います。
レストランでは、黒毛和牛100%のバティを2枚使った‟フレッシュアボカドチーズバーガー”(税抜き990円)が一番人気なのだそう。黒毛和牛100%というバリューと、口に入るかしらと心配になるほどのボリュームが魅力なのだと思います。
フランス産全粒粉使用したバンズは、ベーカリーコーナーで販売されていて、月間600パックが売れたこともあったといいます。これをして、グローサラントの成功を謳う声もありますが、ちょっと性急なのではと思います。なぜなら、バンズと一緒に買いたいクオリティ満点のパティは販売されていないのです。さらには、レストランで使用している食材の9割超は店内で販売している食品だというのですが、レストランにおいて、食品売り場への積極的誘導をしているとは、私には感じられませんでした。
ただ、料理はおいしく、お得感もあり、何よりランチメニューにはプラス100円(税抜き)でソフトドリンクが付き、さらにプラス100円(同)でビールやワインに替えられます。一人客も多く、気軽においしい料理を楽しみたいとき、軽く飲んで帰りたいときなど、とても利用しやすいお店だと思いました。