回転寿司店で、寿司のネタだけを食べてシャリを残す人が増えています。SNSには、10貫分ほどのシャリが山になった画像がいくつも。書き込みには、糖質制限ダイエットのため、いろいろな種類の寿司を食べたいのにシャリでお腹がすぐにいっぱいになってしまうからといった理由が。「シャリ少なめで」とオーダーできればいいのですが、タッチパネルでオーダーする店舗では、それもできません。男性の場合、酒のつまみに刺身が食べたいのにメニューにないからという理由も。これに対応して、ネタだけを乗せた皿をつまみ代わりに提供し始めた店もあります。
シャリがない寿司は、そもそも寿司ではありませんし、食文化やマナーの点からも反対です。が、フードロスを考えれば、それなりの対応をすることも必要なのかもしれません。わさび抜きが指定できるように、シャリ少なめ、シャリ抜きなどのオーダーが、タッチパネルでも可能なシステムに変更すべきでしょう。とは言え、シャリを機械で成型している店舗や冷凍品を仕入れている店舗では、シャリの量の調整はできません。
近年、回転寿司店からしょうゆ小皿がなくなりつつあります。お客様が寿司に直接しょうゆをかけるからです。これも寿司の食べ方ではありません。
はなから、「回転寿司は、寿司ではない」と断言する方もいらっしゃるでしょう。誰もが安く食を楽しめる世の中だからこそ、カタチやマナーがくずれていくとも言えます。納得はしませんが、仕方のないことと割切るしかないのでしょうか。