休業している店に、客は戻ってくるのでしょうか。

 東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県に発令されていた緊急事態宣言が、3月22日午前0時を以て解除されました。と言っても、飲食店の営業時間短縮要請は、20時から21時に1時間延びただけ。協力金は6万円から4万円に減額されました。

 20時までだと、終業時間が18時の場合、落ち着いて飲み食いができるのは1時間程度。21時なら少しはゆっくりできます。ランチで行きつけの店は、夜のメニューを絞って20時まで毎日営業していましたが、解除後数日の準備期間をおいて、夜メニューを元に戻すといいます。それを聞きつけてか、既に予約がたくさん入っているそうです。

 協力金をよすがに、まったく営業しなくなってしまった飲食店もあります。ランチ営業と20時までの夜営業を続けるより、いっそ終日休業してしまったほうが無駄がないと判断してのことかもしれませんが、ランチから20時まで営業すれば、協力金に加え、それなりの売り上げが確保できると思うのですが。

 延長延長が続いた、飲食店への時短営業要請。今のところ4月21日まで延長されるようです。時短営業要請が終了したとき、休業していた飲食店に客は戻るのでしょうか、料理人の腕と勘は落ちていないのでしょうか、サービススタッフはちゃんと動けるのでしょうか。他人事ながら心配してしまいます。人は、“協力金をもらって休んでいた”と思うでしょう。

 初めて自粛要請が発令されたとき、困窮する飲食店を助けようと、「さきめし」や「応援のきもち」などさまざまなプロジェクトが立ち上がりました。ファンがたくさん付いている飲食店は、売上がそれほど落ち込むこともなく、立ち直りも早かったといいます。がんばって続ける姿勢が、共感を生むのでしょう。